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【2021/6/6】怒りはエネルギー源

わたしは怒りについてよく考える。

怒って喚いたり、誰かに当たったりしている人を見ると不思議な気持ちになる。怒りの対象者に向けて、真っ当に怒りをぶつけているなら理解も出来るが、大抵の場合、その怒りの矛先は当事者でないことが多いように思う。

当事者にぶつけられないからこそ、その怒りはますます肥大し、罪のない、謂れのない人へと被害を及ぼす。しかし当の本人はそんなことに気付いていはいない。怒っている時点で、目に入るものすべてがその対象となり得るのだ。

怒っている人は、それをエネルギーにして活動している節もある。フンガフンガ言いながら、身体の中の薪を燃やして、それで電車を走らせているようにも見える。そう気づいた時にある映画が思い浮かんだ。

モンスターズインクである。

モンスターズインク社で働くサリーやマイクをはじめとするモンスターたちはエネルギー源である子どもたちの悲鳴を集めるのが仕事で、そのために夜な夜な子ども部屋のクローゼットのドアを開けては怖がらせていた。だが、滅多なことでは子どもたちが怖がらなくなり、経営が厳しくなっているというのが序盤である。

悲鳴がエネルギーなのと怒りがエネルギーなのは、本当は望ましくないものが活力となっている点で、少し似ている。また多くの場合は、自分ではなく誰かによってもたらされるものであるという点も。

そこからモンスターと人間の子どもブーとの交流や紆余曲折あってからのエンディング。笑い声のほうが悲鳴よりも10倍のエネルギーがあるということが分かったサリーは、新しく立ち上げ、そのエネルギー会社は軌道に乗る。離れ離れになっていたサリーとブーは再会を果たしハッピーエンドとなる。

モンスターと人間の交流、お互いを想い合う気持ち、アドベンチャー要素、そういうディズニーピクサーの最高のストーリーが仕立てられているのが面白さの肝なのだけど、

悲鳴より笑いは何倍もパワーがある

この点が一番素敵だなと思っている。だからわたしは出来る限り笑って、楽しめるメンタルを培いたいと思う。

だが、怒りのエネルギーはもちろんある。必要でもある。その怒りがあったからこそ「あいつを見返してやる!」「おめえには負けねえ!」みたいな気持ちで頑張るっていうのは絶対にあるし、それが成功につながることもある。それは否定しない。

それでも。

わたしは逆境を笑える精神力が欲しい。誰かに腹を立ててもしょうがない。楽しめる人からすると、その姿は滑稽に見えるはず。笑っていたい。楽しんでいたい。どんな状況でも、誰に対しても。

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