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「オンライン授業と環境整備はセットだろ」:etäopiskelu

etäopiskelu:リモートラーニング(フィンランド語では『オンライン』と言わず、『リモート』(etä)ラーニングとか会議っていうことがほとんど。)opiskeluは厳密には『study(ing)』。

10日ほど前、ユバスキュラ大学学生組合(JYY:Jyväskylän Yliopiston Ylioppilaskunta) が昨今の事情を鑑みリモートラーニングに必要な機器が必要な学生合計100名に、一人当たり最大で150ユーロの支援をすることを決めた。150ユーロあれば学生の負担額は中古のパソコンを購入する場合、およそ3分の1~半額で済む。4月14日時点で50名に支援が適用されたという。

フィンランドは状態の良いセカンドハンドのパソコンが300-400ユーロ程度で手に入る(windowsの場合)。私が今使っているノートパソコンも300ユーロ程度で購入した中古品だ。もともと企業にリースされていたものが中古品として売られていたのだ。

とはいえ、使用期間は2年とかそれくらいだし、intel core i5 搭載なので性能もいい。Microsoft officeは搭載されていないが、ユバスキュラ大学学生アカウントがあればOffice 365が無料で使えるのでその点も問題ない。

ちなみに私が今使っているスマホも中古品だ。友人から50ユーロで譲り受けた。(スマホの性能や状態、販売年を考えると、友人はかなりお手頃な価格で私に譲ってくれたと思う。)

フィンランドの学生アパートはネット環境も整っている。私が住んでいるアパートを始め学生用住居の殆どに、ネット回線が引かれている。家賃はネットの使用料金や光熱費込みで(ユバスキュラで、共有フラットの場合)およそ250-350ユーロ/月である。毎月その金額を払えばネットも水道も使い放題なのだ。

ヨエンスー時代に住んでいたアパートもネット使用料・光熱費(いずれも使い放題)込みで月300ユーロ弱だった。この時私は一人部屋かつヨエンスーの中心街に住んでいたのでそれでもこの家賃はやや高いほうだ。共有フラット・市街地でない場所ならヨエンスーだったらもっと安い物件があると思う。


このnoteでも繰り返し書いている気がするが、授業が全てオンラインで行われることになったことと家だとなかなか集中できないということを除けば、依然とほぼ変わりなく勉強できているのだ。それはフィンランドの学生アパートのネット環境や、パソコン等が比較的手の届きやすいところにある、というのが関係しているかもしれない。そしてそれらがない学生には学生組合が援助もしてくれる。

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日本の学生たちはどんな状況にいるんだろう。数年前私が日本で学部生をしていたころは、同級生の中に自分のパソコンを持っていない人がいて驚いた(親が買ってくれないということらしい。その人は家族共有のパソコンか、大学のパソコンを使って卒論を仕上げていた。)。


ある日ぼんやりFacebookを眺めていたらこんな記事を見つけた。

この記事は日本の数ある大学のうちの一つの現状なので、この記事で書いてあることが日本の全大学の実態であるとは言い切れない(し、そうでないことを心の底から願ってもいる)。それでも、オンライン授業に必要な設備購入をすべて学生に負担させている大学があるということ、それに対して(現状どうなっているか定かでないものの)手を差し伸べる行政や学生組合等の第三組織、寄付等の支援がないことを知って驚き呆れてしまった。

さらに記事冒頭のインタビューで「スマートフォン以外でビデオ通話が可能な端末が『ない』」と答えた学生が9割近いと知って愕然とした。結果から察するに自分用のパソコンを持っていない学生が日本にはそれだけいるということだ。

昨今のような状況でなくとも学生にとってパソコンは不可欠だ。パソコンなしで世界中の論文にアクセスし、レポートや卒論の体裁を整えることができない。パソコンのない学生生活なんて考えられないのに……。

「日本の大学生活は人生の夏休み」なんて誰かが言ってた気がするけど、どうせ真面目に勉強しないんだからパソコンやネットの設備(に対する支援)もいらないということか。仮にそうだったとしても、ここまで学生に自己負担を強いるなら、もともと真面目に勉強したかった人もぐれるか燃え尽きてしまいそうだ。真面目な人をも不真面目にしてしまってはいけない。記事でも言ってたけど、「オンライン授業と環境整備はセットだろ」


日本の高等教育大丈夫か。


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今日は一日眠たかった。生理が近いんだろうなーって感じの眠気だ。どうにか一日の終わりに修論の修正に取り組むことができた。ゆっくりしか進まない。いらつく。

フィン語の課題がいろいろたまっていて恐れおののいている。

中川家の公式Youtubeをだらだら眺めていた。

私は大阪在住ではない。大阪地下鉄も観光で数回乗ったことがあるだけだ。それでも乗ったときに感じた雰囲気や人の様子はなんとなく覚えている。両親が関西出身なので関西に住んでいた時のエピソードもよく聞く。私の大阪に対するイメージはそんな記憶の断片やひとから聞いた話の合成物だが、それをも裏切らない、中川家の中川家ブルースであった。

(個人的には北浜の古民家ぶち抜いて作ったレストランの話と、南森町でバイトの面接ありがち、という話が好き。どちらの駅も私は降りたことがないし、なんなら北浜に関しては初めて聞いた場所だけれど。)


ヘッダーの写真は私がフィンランドで買ったパソコンのキーボード。


そんな、皆様からサポートをいただけるような文章は一つも書いておりませんでして…