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オランダ移住(2ヶ月目)|便利と不便を行き来編

真っ暗な部屋の片隅からこんにちは


早いもので、オランダへ移住してから2ヶ月が経過。

新居への入居は6月からだったため、5月の前半はオランダ国内でAirbnb住まい、5月後半は私用で義実家のあるガーナ共和国に滞在した。

上空から見たガーナの首都アクラ

ガーナから帰国後その足で入居したアムステルダムの新居だが、まだリビングに電気が通っておらず(もちろん家具も不揃い)、暗闇の中地べたに座って本稿編集中である泣

先週まで滞在したガーナでは、地域によっては水道インフラ設備が完ぺきとは言えず、義実家では2週間毎日ため水の冷水を浴びていた。毎度ガーナへ行く度、1、2日目は冷水に震えあがるが、それ以降はなんともないのだから人間の順応力には感服する。

・・・と、一時的に様々な不便はあるものの、今思い返すとテクノロジーに助けられた1ヶ月でもあった。移住記録(2ヶ月目)は、私が恩恵を受けたモノ・に焦点を当てながら、オランダとガーナでの生活の片鱗を記録したい。

注)利便性のため商品URLを掲載しますが、収益に繋がるものではありませんのでご容赦ください。

イオナック社製シャワーヘッド

WHOによると、水1Lあたりのカルシウムとマグネシウム量が0~60mg/Lを軟水、60~120mg/Lを中程度の軟水、120~180mg/Lを硬水、180mg/L~を非常な硬水と分類する。

平均的な日本の水の硬度が50~60mg/Lであるのに対して、オランダは240mg/L、以前住んだ北京に関しては360mg/Lだそう。

硬水も軟水も見た目は全く同じ(に私には見える)。

しかし、水は生活と切っても切り離せないものなので、いい意味でも悪い意味でも生活に大きな影響を及ぼすことは想像に難くない。

主観的には、

  • 軟水地域(日本含)向けに製造されたシャンプー・石鹸を硬水で使うと全く泡立たない。さらに、石鹸が化学反応を起こし、石鹸カスが髪や肌に付着するため髪はギシギシ、肌はゴワゴワに。(1年間、北京の硬水を生き抜いた私の髪は櫛を折った。)

  • まつ毛に張りが出たような気がする。(アイリストさんもそのように言っていたので、おそらく正しい。)

  • 軟水の飲料水に慣れており、お腹の弱い人はお腹を壊す。

  • 硬水を使うとパスタに歯ごたえ、スープにコク、珈琲に深みが出てよりおいしく仕上がる。
    などなど。

この中でも髪がギシギシ・ゴワゴワになることには北京時代の苦い経験があった。今回はどうにかならんものかと思っていた矢先、そんな悩みを一発で解決してくれたのが、大阪に本社を置くイオナック社のシャワーヘッドだった。

日本からオランダへはるばるやってきた
シャワーヘッド本体と定期交換用フィルター

オランダへ発送依頼をしたのだが、注文後5日ほどでオランダの自宅へ到着。既存シャワーヘッドをくるくる回して同品に取り換えるだけで、面白いほどシャンプーが泡立った。日本から持ってきたお気に入りのシャンプーも泡立つので、自分の髪質に合ったシャンプーを使い続けられるのがとてもありがたい。

決してかわいいお値段ではないが、QOL向上に一役買ってくれた商品だった。

ちなみに、非常な硬水地域であるオランダに対して、ガーナは軟水であるため、先述の「ため水シャワー」後の髪はサラサラ、肌はもっちりと仕上るのだから面白い。最もシャワーから水が出るわけではなく、汲み取り式なのだが。

これから硬水地域に赴任・移住する方には、ぜひおススメしたいのがイオナックシャワーヘッド。もしいつか自分が友人を硬水地域へ送りだす身になったら、餞別として授けたい。

Kindle

今さら感が拭えないが、買ってよかったモノその2は電子書籍リーダーのKindle。

Kindle paperwhite 

日本にいた時は「本は紙じゃないと読んだ気にならん!」と拘っていたものの、いかんせんこちらでは日本語書籍が手に入りにくい。背に腹は代えられぬ・・・と思い切ってKindle paperwhiteを購入。

本の虫には程遠いが、日本語の繊細な表現が好きなのと、待ち時間に手持無沙汰なのが耐えられないというせっかちな性格なので、カバンにはいつも本が入っていたりする。

といってもKindleってどこで売ってるんだろう?と、とりあえずオランダの大手家電量販店 Media Marktに行ってみた。「Kindleありますか?」と聞くと、「なにそれ?」とどうやらあまり馴染がなさそうだった。続いて、他の店員さんにも聞いてみたところ「あー、電子書籍だっけ?」とやはりピンと来ていない様子だったので話を聞いてみると、こちらでは楽天koboの方が人気があるのだとか。

あまりにも店員さんが楽天koboをおススメするので調べてみると、Kindleとkoboでは書籍のラインナップが大きく違うようだ。イメージとしては、Kindleは小説やビジネス書が多いのに対して、koboは雑誌や漫画を多く扱っている。Kindleの方が自分のニーズに合っていそうなので、結局、Amazon.NLでKindle paperwhiteを購入。

海外にいても日本語の書籍がダウンロード(新規購入)できるのだから、ひと昔前の海外移住者にとっては信じられないことだろう。

ガーナのコトカ国際空港で飛行機を待っている間に、夏目漱石「こころ」を購入し読み始めた。

ほう。こんな地球の裏側で日本の名著が購入できるものかと、不思議な感覚に襲われた(定期的に読みたくなる一冊)。

渡蘭前に買い込んだ読みたい書籍や愛読書を厳選してもってきたのだが、Kindleさえあれば、ほぼ全ての書籍がいつでもどこでも手に入るなんて。なんて便利な世の中だろう。

海外に住む日本人の中で、「本を持っていく」という人は少なくない。航空便3箱うち2箱に本を詰めて移住したという強者知人も。(そもそも3箱だけで海外移住するところがかなり強者なのだが。)

友人からのおすすめや愛読書から厳正な審査を経て、
航空便で持ちこまれた書籍たち。

学生時代に中国へ留学していた時は「中国語か英語しか使わない!」と意気込んで、日本語を読むことを避けていたのが懐かしい。その甲斐あって、帰国後、中国語と同表記の日本語(新鮮、手紙、教室など)を見たときには、中国語読みが頭の中で一番に浮かぶくらいには洗脳に成功成長したのだが・・・そんな中国語も今となってはなかなか怪しくなってきた。

話が逸れたが、日本語書籍が手に入るだけでなく、本をしわしわにせずお風呂の中で読書ができたり、移動中に重たい本を持ち運ばなくて良かったりと、色々とメリットがあったKindle paperwhiteだった。

Udemy

最後はこちら。プログラミングなど、ITスキル習得に活用したことがある人もいるかもしれない。私もこれまで3Dモデリングやレンダリングソフトなど、趣味系のスキルはUdemyで習得してきた経験から、サクっと独学するのに重宝しているのがUdemy。

今回は、本業のプロマネ領域で面白そうなコースがあったのですき間時間で受講してみた。世界中の講師から、様々な分野の講座をリーズナブルに、自分の都合に合わせて受講できるのが魅力だ。

素人講師でも講座を出品できるのでクオリティの善し悪しはあれど、独学の補助教材としては十分活用可能ではないだろうか。

便利と不便のはざまで

これまでの海外滞在では、郷に入ては郷に従え精神で、極力現地のモノに頼って生活をすることを心掛けていた。そうすることで、より現地の方との距離が近くなったり、価値観を理解するのに役立つ気がするから。

ただ、こういったテクノロジーやサービスに頼りつつ、異国で生活するのも悪くないかも?と思えた一ヶ月だった。なにせ、今回の滞在は長期戦になりそうだから、ゆるりとやってくのが一番なのかもしれない。

現地ならではの生活習慣を享受したり、現地コミュニティに溶け込むことこそが海外移住の醍醐味だというのは大前提として、海外にいながらにして、いざというときに慣れ親しんだ生活にアクセスできるというのは本当にありがたい。


最後に余談だが、オランダの日本食レストランのレベルが世界トップクラスな予感!歓喜
というわけで、初めて行った日本食屋さんのお寿司でさようなら。(食べかけでごめんなさい・・・)

アムステルダムの人気日本食店 居酒屋たぬきにて

つづく。


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