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いつでも、今の君が大好きだから。

久しぶりに、息子を膝の上で寝かしつけた。もう全然、私の腕の中では収まらなくて、頭と足は腕からはみ出したまま、こてんと力が抜けると、大きな寝息を立てて熟睡し始めた。

大きくなったなぁ。息子の寝顔を見ながらそう思った。生まれた時は、まだ3キロぐらいしかなくて、腕の中にすっぽり体が収まっていたのに。軽々と持ち上げて子守唄なんて歌ってたけれど、10キロを超えた今では、最後まで歌える自信はもうない。

生まれたばかりの息子のことは、正直あまりはっきりとは覚えていない。多分初めての子育てに必死だったということもあるし、きっと時間が経てば何事もこんなふうに記憶から薄れていってしまうものなのかもしれない。

だからか、よく小さかった頃の我が子にもう一度会いたいという言葉を聞くことがある。確かに、私もそんな気持ちがないわけではない。でもいつまで経っても今の息子が一番かわいいと思うし、今の息子と一緒にいられればそれでいいや、と思う。

あんなに小さかった息子が、ちゃんとここまで大きく元気に育ってくれたこと。初めは何もできなかったのに、今では自分の足で歩いて、自分の言葉を話そうとしていること。そんな息子の姿を見られるのが嬉しくて、もう小さい頃の君には会えなくていいから、どうかこのまま健やかに、どこまでも逞しく、育っていってほしいと願う。

もしかして将来、息子が反抗期とかになったりしたら、やっぱりあの頃に戻りたい、なんて思う日が来るかもしれないけれど。でも今の私には、いつでも今の姿の息子が一番かわいくて、愛おしくて、大好きだから。

だからこれからも、お母さんが抱き抱えられなくなるぐらい大きくなって、いずれはお母さんの背丈も追い越して、どんどん成長していってね。そんな姿を近くで見ていけるのを、これから楽しみにしています。


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