4年前のユニクロダウンがまだ温かい理由
この間、ふと「この黒のユニクロのダウンジャケット、いつ買ったんだっけ?」と思った。去年、紺のダウンコートを買った記憶はあったのだけど、こっちの黒のやつっていつから着てたっけ?と。
しばらくして思い出した。2019年のクリスマス〜年始にかけてニューヨークに一人旅するときに買ったやつだ。忘れもしない、コロナ禍直前の、タイムズスクエアでの年明けカウントダウン。あの時に着ていた。
当時のインスタが残っていたので、載せてみる。そうそう。軽装備に見えるけど、ヒートテックを何枚も重ね着して、13時間の極寒耐久レース(昼から場所取り必須で年が明けるまでトイレに行けない)に備えて大人用オムツも履いてたんだっけな。
物持ちはいい方だという自覚はあるけど、この時のasicsのスニーカーは履き潰してしまったし、ジーパンも靴下も手袋も、確か引っ越しの時に捨てた。ユニクロダウンとMYSTERY RANCHのボディーバッグだけは生き残っている。
たった4年前のことなのに、すごく遠い昔のように感じる。でもこの時のダウンがまだそばに居るから、かろうじて思い出せた。
4年前と今、いろんなことがあった。世界も私もすっかり変わった。変わって戻ったり、変わって進んだりした。
この2019→2020のカウントダウンの数ヶ月後にはヨーロッパでロックダウンが起き、「あのタイムズスクエアの密に密なカウントダウンが許される世界は、金輪際訪れないだろう。私は最後の歴史的瞬間に立ち会っていたのかもしれない」と当時思っていた。が、それも去年3年ぶりに制限ナシのカウントダウンが実施され、元の世界に戻った。
ニューヨークには5年目休暇と冬期休暇をくっつけて長めの休暇を取り、12月22日から1月1日まで滞在した。馬鹿高いホリデーシーズンにそれだけの期間滞在できたのは、ひとえに現地に高校の女友達「ぬくちゃん」が赴任している時代だったから。
彼女のマンションを拠点に、言葉通り「ぬくぬく」と暮らすように旅をさせてもらった。互いに独身だったこともあり、自由で、適当で、本当に最強の旅だった。そんな私たちも今や東京に戻り、それぞれ結婚をし、2024年のクリスマスイブはそれぞれの相手と過ごしていて、年越しも同じくそうなるだろう。
私は去年のクリスマスも仏*と過ごしていたから、今年も同じように一緒にいることが当たり前に感じられるけど、4年前まで遡って考えると、今日があることは当たり前ではないのかもしれないと思った。
*このnoteでは旦那さんのことを「仏」と表現しているのですが、仏とクリスマスを過ごすとか色々ガチャガチャしてますな。キリストどこ行った。
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最近FODで一気見した『恋ノチカラ』という20年前のテレビドラマの中で、深津絵里が言ってた。
ユニクロダウンのおかげで、あの時の思い出をいまだに大切にすることができている。さらには、派生して、4年後の今も大切にしようと思えている。
歳を重ねれば経験や体験が増えていくのだから、忘れ去られるものが出てくるのも致し方ない。覚えてるものを大事にする。それでいい。
ただ、覚えていたかったのに忘れてしまう、という現象が増えることを考えると、少し寂しい。なので綴っている。なので私は綴っている。
4年後のクリスマス頃、またこの記事に戻ってくることをサンタに誓って。メリークリスマス!
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