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電車の中の色

タイに10日ほど用事を済ませに行ってきた。

成田空港に帰国したのは夜の19時。
タイミングよく電車が来たので飛び乗って家路へ。

ここで改めて実感した。

とにかく日本は黒い。
偶然なのか、私にそれを認識させるために敢えてそんな車両に乗ることになったのか
乗客の全員の服装が徹底的にダークトーンなのだ。

ほぼ全員が黒い。
かろうじてグレーや焦茶もあったようにも思うが、とにかく全員黒い。
仕事帰りの人が多かったのか、なんだったのか、よくわからないのだが
恐ろしく全員のファッションが黒を中心とした無彩色であった。

今日は黒い服を着る日っていうゲームをしているのかと思うくらい
黒いコート、黒い鞄、黒い靴に、もう思い出しただけでギョッとするような光景だった。

しかし日本に毎日暮らしている時には、そんなことは気にしていなかったはずである。

そもそもタイにいる時に、とある人生の先輩とファッションの話になり、
バンコクなどにも店舗がある日本の大手服飾メーカーの話にもなり、
そして日本人の特徴的な雰囲気の話にもなったからかもしれないが、
それをそっくりそのままビジュアライズしてくれた成田空港からの帰り道だった。

自分はどうだったかといえば、全身なんとなくベージュでグレーシルバーのスーツケース。大して違いはないとは思うのだが、全身黒い人たちが全員無言でスマホだけをみている光景には、少しの恐怖すら感じてしまった。

そしてまたここで暮らし始めたら、その違和感がだんだん慣れに変わって
馴染んでいってしまうのだろう。

私は脳みそ、大丈夫だろうか。

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