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芸術と本と時々コーヒー

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魅力的な芸術や書籍について書いた記事をまとめます。主に手回し焙煎機で自分で焙煎したコーヒーを飲みながら書いています。
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記事一覧

最古に戻る『ダンマパダ』『スッタニパータ』

我が家は一族としては仏教徒のはずで、なぜならお寺のお坊さんが田舎の仏壇にお経をあげにくる…

MariKusu
11日前
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シアスター・ゲイツ展 アフロ民藝 @森美術館

現在、東京の森美術館で日本初個展を開催中のアメリカ人アーティスト、シアスター・ゲイツは、…

MariKusu
3週間前
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“New Fun Team” by 花田かお&ハナダキンヤ

私がキンヤさんとカオさんの作品に出会ったのは、今から7、8年前だったと思う。場所は当時住ん…

MariKusu
1か月前
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サリーナー・サッタポン個展

サリーナー・サッタポン(Sareena Sattapon)はパフォーマンスやインスタレーションを中心とし…

MariKusu
1か月前
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自分のための基準を持つことの重要性

「現代美術って、よくわからないね」というフレーズも使い古された感が出てきた昨今、運良く私…

MariKusu
2か月前
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エシカルで倫理的消費のSDGs(これは呪文です)

自分にとっての倫理について明確に定義もできないのに、エシカル消費つまり倫理的消費なんて出…

MariKusu
2か月前
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📖『全体主義の克服』📖

『全体主義の克服』マルクス・ガブリエル/中島隆博 この本を1冊読むだけで、他にも読んでみたい本や知りたいこと、調べてみたいことが山ほど出てきた。 マルクス・ガブリエル(Markus Gabriel)と中島隆博という二人の哲学者による二日間に渡る対談からできた本だ。 タイトルにある「全体主義」とは一体どんなことを指すのか。 そしてそれはこの社会にとってどんな役割を担うものなのか。 歴史を参照しながら、現在は実際どうなっていると二人の哲学者は考えているのか。 読み進めてい

好きな哲学者はいますか?

マルクス・ガブリエル(Markus Gabriel)という哲学者をご存知だろうか。 私の好きな哲学者で、…

MariKusu
2か月前
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うのりえ詩集『雲を投げる』と無職通信vol.1

久しぶりにすごい文章に出会った。 本と薔薇のイベント「第1回サンジョルディ鎌倉」に立ち寄…

MariKusu
2か月前
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コーヒーの自家焙煎を始めたらもう後戻りできませんでしたという話

コーヒーをいわゆるグリーンビーンズと呼ばれる生豆の状態で買って、自宅のコンロで焙煎を始め…

MariKusu
2か月前
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📖『十二単を着た悪魔』📖

およそ十年ぶりに再読した小説はやっぱり面白くて、全く色褪せていなかった。 『十二単を着た…

MariKusu
4か月前
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📖『転職ばっかりうまくなる』📖

就職率を非常に重要視する大学などでは、学生たちに就職活動の方法を積極的に教えたり、スムー…

MariKusu
4か月前
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📖『時給はいつも最低賃金、これって私のせいですか?国会議員に聞いてみた。』📖

実質賃金が20ヶ月連続で下落しているというニュースが出ていた。 物の値段はどんどん上がり、…

MariKusu
4か月前
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📖『ジェンダーと脳』📖

私はなぜ、幼稚園や小学生の頃にはピンクの鉛筆にピンクの筆箱を使い、赤いランドセルを背負って、フリルのたくさんついたスカートでピアノの発表会に出ていたのだろうか。 そしてもっと言うならば、なぜそれらのことを1ミリも疑問に思わなかったのだろうか。 各家庭の育った環境からくる影響は大きいだろう。 我が家は母の決定が絶対だったし、その絶対王政から外れることは許されなかったため、生物的な本能としてのサバイブ能力が発動し、母親の気にいる様に振る舞う、もしくは母親の言いなりになっているフ