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芸術と本と時々コーヒー

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魅力的な芸術や書籍について書いた記事をまとめます。主に手回し焙煎機で自分で焙煎したコーヒーを飲みながら書いています。
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記事一覧

別れの悲しみとどう向き合うのか

楠ウイリアムさん17歳老犬の老い 我が家の老犬は今年の6月で17歳になった。ミニチュアダック…

MariKusu
1日前
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森秋子さんの『使い果たす習慣』

森秋子さんの『使い果たす習慣』(KADOKAWA)を偶然図書館で見つけたので読んでみた。 断捨離…

MariKusu
7日前
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VALUE BOOKSで古書を買ったら想像以上によかった話

本好きの私は、図書館をよく利用する。趣味としての読書のためだけではなく、仕事の資料集めと…

MariKusu
3週間前
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新たな面白さに進むとき

中目黒と池尻大橋の駅の間、目黒川から少し路地を入った場所にgrapht というカフェがあった。2…

MariKusu
3週間前
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サリーナ・サッタポンさん@S.A.C. Gallery(第2回東京現代)

さて東京現代に行ってきたよの話の続き。 東京現代というアートフェアについてはこちら バン…

MariKusu
3週間前
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アートフェアは一網打尽作戦の会

7月の頭、第2回目となる「東京現代」という新しいアートフェアが開催されている。 東京という…

MariKusu
3週間前
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最古に戻る『ダンマパダ』『スッタニパータ』

我が家は一族としては仏教徒のはずで、なぜならお寺のお坊さんが田舎の仏壇にお経をあげにくるし、亡くなったらお葬式は仏教な感じで行われていた記憶しかないので、生まれた時から仏教徒の家にいたと言うのでほぼ間違いないと思う。 しかし仏教もいろいろなんだな、と気がつき始めたのは大人になってからのこと。小さい頃の認識は、世の中には宗派というのがあって、その宗派によってお寺が違ったりマナーが違ったり呼ぶお坊さんが決まっていたりする、というくらいの曖昧なものだった。 幼少期に感じた仏教への

シアスター・ゲイツ展 アフロ民藝 @森美術館

現在、東京の森美術館で日本初個展を開催中のアメリカ人アーティスト、シアスター・ゲイツは、…

MariKusu
1か月前
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“New Fun Team” by 花田かお&ハナダキンヤ

私がキンヤさんとカオさんの作品に出会ったのは、今から7、8年前だったと思う。場所は当時住ん…

MariKusu
2か月前
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サリーナー・サッタポン個展

サリーナー・サッタポン(Sareena Sattapon)はパフォーマンスやインスタレーションを中心とし…

MariKusu
2か月前
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自分のための基準を持つことの重要性

「現代美術って、よくわからないね」というフレーズも使い古された感が出てきた昨今、運良く私…

MariKusu
2か月前
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エシカルで倫理的消費のSDGs(これは呪文です)

自分にとっての倫理について明確に定義もできないのに、エシカル消費つまり倫理的消費なんて出…

MariKusu
3か月前
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📖『全体主義の克服』📖

『全体主義の克服』マルクス・ガブリエル/中島隆博 この本を1冊読むだけで、他にも読んでみ…

MariKusu
3か月前
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好きな哲学者はいますか?

マルクス・ガブリエル(Markus Gabriel)という哲学者をご存知だろうか。 私の好きな哲学者で、最近ふと過去に読んだ彼の本を再読したくなり、ついでに未読のままだった本も新たに読み始めたところだ。 彼は乱暴に短縮して説明するならば、これまで過去に何人もの哲学者たちが挑んできた「存在とは何か」という問いに対する答えをほぼ全てひっくり返すかのようなエネルギーで「新しい実在論」というものを提示したドイツ人哲学者である。 私はこの彼がいう新実在論が非常に気になり、それは小さ