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国葬に対する違和感の正体

19日、エリザベス女王の国葬が行われ、世界中の話題になりました。
同時に、27日に行われる安倍晋三元首相の国葬の妥当性が問われ、賛否両論世論がわかれています。

現在のところ、国葬反対の割合は7割弱といったところでしょうか。
ところがこの数字、世代によっても大きく異なります。

朝日新聞の8月末の世論調査では、18~29歳は賛成64%、反対30%と、賛成がほぼ倍です。60代以上では3割対6割と反対が倍になっているそうです。

若者に賛成の割合が多いということについて意外に思われる人も多いでしょうが、不思議でもなんでもありません。

たとえば、20歳の若者を例にしてみます。
その若者が生きてきた20年間のうち8年間が安倍総理です。
ものごごろついてからずっと安倍総理大臣だったんですよ。
生きている20年間に一番目にする政治家といえば安倍さんで、総理大臣といえば安倍さんなわけです。
これが一番のポイントだと思います。
おそらく、他に比較できる政治家もいないでしょうし。

これって、若者が国葬賛成する大きなポイントだと思うんですよね。

しかし、私自身は若者というわけではないので、今回の安倍総理国葬についてはちょっと違和感を持っています。

統一教会の問題、法的な問題、国民の権利の問題というのはよく耳にするし私も理解できる反対の根拠ですが、それとは違ったもっと根本的な違和感を感じています

それがなんだろうとずっと考えていました。

その答えがわかりました。

NHKの「ロングインタビュー 銃撃事件と日本社会」での高村薫さんのこの言葉でした。

政治家というのは国の公正な社会の正義を守る立場ですから、その公正な正義に反している反社会的な布教活動をしているような宗教団体と政治家が結びつくようなことがあってはならない。
これは、メディアもきちんとそれは原理原則として突っ込めるはずだと私は思っています。
そうでないと、被害者が救われない。
私達が、国に対して求める事、或いは政治に対して求めることというのは
唯一、公正であることです。
この社会がとにかく、公に正しいこと、公正であること、公共の空間を大事にすること、偏った集団に加担したりしないこと、とにかく公正であること

公正であるということは、疎外されている人がいないということですね。
少数派も多数も、みんなが公正であることを感じられるような、そういう社会になって欲しいと思います。

ロングインタビュー 銃撃事件と日本社会

果たして、安倍総理は、国民に対して公正な政治家だったでしょうか?

私は国葬をやるような人というのは、国民にとって公正な人じゃないとダメだと思っています。
政治家でなくても、国葬に値する人というのは、その国にとって公正な人であるべきだし、そういう人が国葬にふさわしい人ではないかと思います。

安倍総理の場合は、総理の周辺の人達から絶大に支持を受けていて、それ以外の人たちは見えない、認めないというように見えて仕方ありません。

桜を見る会、森友、加計などなど。お友達内閣といわれたほどです。

日本の最高権力者であった総理自身も自分に反対する一般庶民に向かって、「あんな人たち」と言い、支持者を煽りました。
そして、いわばある意味、総理のお墨付きをもらって支持者たちは安倍総理に反対する人たちやメディアをアベガーと呼び、反日とか売国奴とか、挙句の果て「(安倍さんに反対する人たちは)日本人じゃない」とまで言い放ち、迷いもなく叩きまくりました。

勿論、反対する人たちにも過激で到底同調できない部分もありますし、支持者の人たちの感情も理解できます。

しかし、それでも、こういう言動は、一国のリーダーである総理大臣として公正であるとは言い難いです。

安倍支持以外の人たちには、この国の国民と認められていないような疎外感を感じるのではないか?と思います。

安倍総理は支持者の声しか聞かないのではないか」

そう見えるんですよね。

なので安倍総理については国葬にふさわしいかどうかというと、私はちょっと違うと思っています。

エリザベス女王の国葬を見た後では、そのことを益々確信しました。

安倍総理とエリザベス女王の根本的な違い。

生涯をかけて、公正であろうと生きてこられたエリザベス女王の生きざまを目の当たりにし、益々、そういうことを痛感しました。

こういうわけで安倍総理の国葬には違和感を持っています。

でも、国葬が決まった以上はそれに従うしかないと思っています。

ただ、私のような意見は気分を害される方が少なくないと思いますが、今後のために言っておこうと書きました。

皆さんは、どう思いますか?

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