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マレーシアでタクシーに乗ると大体聞かれること:Seeing is believing,

今週は体調で気になることがあって少し遠くの病院へ診察に行ってきた。

家の近くの病院は英語かマレー語、中国語しか通じない。診察だけはなんとか受けられるけれど、いつも大体症状を聞かれた後に、大量の薬をもらって帰るだけになりがちなので、ちゃんと診てもらいたいときは日系の病院を利用するようになった。

マレーシアは行動制限下にあって、基本的に自宅から半径10㎞外の外出は禁止の中、病院は10㎞外でも診察予約の書類を発行してもらえばかかりつけ医に行くことはできるようになっているので安心だ。

病院までは約25㎞の道のりでタクシーを使う。
配車サービスのスマホアプリ「Grab」を使えば、いつでも簡単にタクシーが呼べて料金も日本と比較するとかなり安い。

初乗りは5RM(約130円)で、タクシーを予約するときに距離と事前に目的地までの料金が表示されて、表示料金以上は請求されない仕組みだ。
渋滞に巻き込まれても、ドライバーが道を間違えても同じ料金なのはありがたい。
自宅から病院までは片道44RM(約1140円)。

今週は検査なども受けたので、家から病院までは2往復、4人のタクシードライバーさんにお世話になった。
マレーシアのタクシードライバーは、日本のように専用の免許があるわけではなく、基準を満たせば誰でもタクシードライバーの仕事ができる。自家用車でそのまま仕事をしている人もいれば、配車会社の車を借りて仕事をしている人など様々だ。

マレーシアのタクシードライバーはこういった一般の人がドライバーの仕事をしていることもあってか、気軽に話しかけられることが多い。

そして、大体の質問はとってもストレートで日本のタクシーに乗るとまず聞かれないことばかりだ。

「年はいくつなの?」
「結婚しているの?」
「誰かと一緒に住んでるの?恋人はいるの?」

今はもう慣れたけれど、最初にマレーシアでタクシーに乗ったときには軽くカルチャーショックというか、いい年をしてナンパされているのか?とタクシーを降りた後は少しモヤモヤした気持ちになったことを覚えている。

そのうちに、マレーシアでタクシーを利用する回数も増えていくにしたがって、この質問は挨拶みたいなもんだということに気づいた。

おじいちゃんドライバーにお世話になったときには、年齢や結婚していないことを言うと、「俺の娘はもう結婚している!なんであなたは結婚しないの?」とか「家族はいいぞ」と、幸せそうな娘さんの話を聞かせてもらったこともある。

きっと日本で同じ質問をタクシードライバーがしたら、セクハラとかになってタクシー会社に通報されたりするかもしれない。

マレーシアはやっぱりおおらかな国だ。
聞かれても全く嫌な気持ちにならないし、年齢を言うと日本人女性は若く見えるのか、「本当?学生かと思ったよ!」と言われるのもちょっぴり嬉しい。

そんなマレーシアでのタクシーライフ。

木曜日の病院の帰りは、中華系マレー人のドライバーのおじさんで日本語が少し話せる人だった。30年前に日本で少し働いたことがあるとのことだ。
私が英語で話していると「ニッポン人は英語ダメな人多いのに、あなたはすごいね」と褒められた。

話しているうちに、おじさんは私が日本が恋しいのでは?と察してくれたのか、自分のスマホの音楽アプリで日本の音楽を帰りの道中流してくれた。

流してくれたのは、Japanese songの代表「演歌」メドレー。
都はるみの「大阪しぐれ」を聴きながら、時速100㎞でマレーシアのハイウェイを飛ばす。

マレーシアは感染者数もなかなか少なくならず、行動制限が続いている。
そんな中でも、私のような外国人に対しても思いやりの心を持って接してくれる人々がいる、この国が好きだと、改めて思った。

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