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わたしはわたしでいいと思うことにした

けっこういろいろとうまく行っていた。
うまく行っていたんだけど、
最近急にじぶんの中でいろんなものが崩れていくような感覚があった。

わたしは元来ネガティブな人間だと思う。
だけど、明るい。(自分で言うな)

一緒にいて楽しいと思ってもらえるように努力してきたし、
何人かでいて不穏な空気が流れようものなら
なんとかみんなの機嫌を取ってその場をうまく収めようとする人間だ。

人が笑顔になる瞬間がなにより嬉しいから。

ひとのうわさ話も、本人から直接聞きたい。
聞いて自分が感じたことを信じたい。

争いごとがきらいだし、
みんな仲良く!が信条だし、
だれかがだれかを悪く言っても、
そのせいでそのだれかを嫌いになったり
一緒になって悪く言ったりしない。

きっとその人にもその人なりの正義や考え方があるんだろうし、どちらか片方だけの話を鵜呑みにするようなこともしない。

ただコミュ障ではあるので、仲良くなりたい気持ちが空回りしてしまうこともあるんだけど。

***

わたしは感受性が豊かな人間だ。
喜怒哀楽がはっきりしている。

そんな自分がすきだ。

だけど受け取りすぎることも確かにある。

本気で人間関係に悩んで心療内科に行ったこともあるくらい。
その時は「大丈夫。あなたは繊細なだけで病気じゃないよ。その繊細が活かせる仕事してていいね!」と言ってもらった。

感受性が強いから、
ウェディングの仕事が本当に楽しかったし苦しかった。

プランナーになった当初、
結婚式中に感動して泣いていたら
サービスマネージャーに
「プロだったらお客様の前で泣くな!」と言われた。

おふたりと同じ気持ちで
何か月もかけて準備をしてきて
いろんな感情に触れて涙を流す。

そのことが許されないなんてことがあるのかと憤った。

でもお客様に言われた言葉で救われた。
「マリコさんが泣いているのが見えた時
 ああ成功したんだな、と思いました」

それ以来、どんなにふざけた余興でも「いそがしいのにみんなで練習したんだよなあ」とべえべえ泣いてた。

プランナー時代のわたしにとってはお客様の評価がすべてだった。

上司に何と言われようと、お客様が喜んでくださるにはどうすればいいかだけを考えていた。

ただ、感受性が強いことは良いことばかりではない。

おふたりの人生に触れる仕事なので、いろんなことがある。

そのひとつひとつにいちいち振り回されていたら身が持たないよ…と思いつつ、まんまと振り回されていた13年間だったかもしれない。

***
ひとつひとつの結婚式に
それこそ人生をかけて向き合っていたので
時には仕事仲間とぶつかることもあった。

話すことがあまり得意じゃないので
言葉が出ない悔しさで泣いてしまうこともあった。

あの頃はみんな「この結婚式を成功させるにはどうすればいいか」という目標は同じだったから、それでもとことん向き合ってくれていた。

あの環境に感謝しなくちゃいけないなと今になって思う。
感謝できていたかな。甘えていたかもしれないな。

上司とお昼食べながら
「もっとこうしたら良くなると思って言っているのに聞き入れてもらえない」とかそういう愚痴をこぼしたりしてたな。

「愚痴言ってごめんなさい」
と言ったら
「いいんですよ。そういう気持ちは吐き出さないと。吐き出したらまた良い解決策が見つかるかもしれませんから」
と言ってもらって調子に乗ってたかもしれない。

***
2018年3月、ウェディングプランナーを辞めた。

2019年4月、ウェディング専門ライターとしてお金をいただけるようになった。

2022年5月、フリーランスになった。

今また自分のあり方について、毎日考えて行動して落ち込んで…を繰り返している。

もはや考えすぎてどう振舞うのが正解なのかが分からなくなってしまった。

本来のわたしは失敗するのが怖い、むしろ失敗は悪だと思って生きている人間だった。

そりゃ一生に一度の何百万もする結婚式をひとりで背負ってるプランナーは「失敗は悪!」となるよね。

失敗=お客様を悲しませる事

それだけじゃない。
失敗=クレーム=損害 だから。
失敗してもその後挽回してリピーターに!みたいな世界じゃないから。

つまり、失敗=THE END

それが染みついているところがあるのかもしれない。

それがマーケティングを学んで
「失敗はするほどいい」とマインドセットされ、

代わりに「感情を表に出すことは悪」というマインドセットを仕入れた。

なるほど混乱するはずだ。

プランナー時代も、その後生活のために働いていたコールセンターでも「思い込みは悪」だと言われ続けてきた。

お客様がおっしゃることを「きっとこうだろう」という思い込みで進めない。それが後々大きな問題になる場合がある。

だから確認を徹底する癖がある。

完璧なひとなんていない。
完璧を求めているわけじゃなくて、認識違いがあるといけないから確認したいだけなんだけどこれも程度の問題がある。

わたしはきっとうるさいんだろう。
だんだん消極的になってしまうじぶんに今はすこし嫌気がさしている。

***
わたしは今もウェディング業界で仕事をしている。

Twitterやインスタでは、業界の皆さんの感情にたくさん触れている。
決してAIに変わることのない人間がつくる結婚式だからこそ、これからも業界のみんなの思想にたくさん触れていたい。

クリエイターにとって感受性が強いことはメリットである。
人の心を動かすものを作るんだもの、その感情に素直でいられる方が良いに決まっている。

嬉しいも悲しいも苦しいも、その心の動きがすべて仕事に繋がっていく。クリエイティブになる。

そう信じてやってきた13年をわたしは否定しない。

どんな仕事をしたいか、だれと仕事をしたいか、どれだけ真剣に向き合えるか、どれだけ心を砕いて話し合えるか。

その先にお客様の笑顔があるなら、とことん向き合っていく。

それがわたしの仕事との向き合い方だ。

目的を見誤らず、じぶんを信じて突き進む。

***

賢太郎さん、ありがとう。
賢太郎さんのことも信じてやってきてよかった。

月1,000円だから、これだけ読みたい人にはもうしわけないけど。

わたしはまだまだ頑張れそうです。一時期はもうだめかと思ったよ。

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