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開始から9カ月でジャパン・ポッドキャスト・アワード2020にノミネート。振り返りとティップス

ポッドキャストを始めて約9ヶ月が経過した。「都市」に関するさまざまなトピックをざっくばらんに話すポッドキャスト番組「Good News for Cities〜都市に関する炉辺談話」では、相棒の石川由佳子と共に、都市に関するプロジェクトやトレンド、本、雑誌、スポット、音楽など、気になるテーマを取り上げて紹介している。

収録環境に失敗して音質が聞くに耐えないほどになってしまったり、トークのテーマが決まらず頭を抱えたりすることは未だにあるが、おかげさまでリスナー・再生数共に順調に増え、ちょっとしたコツも掴めるようになってきた。

そんななか、ジャパン・ポッドキャスト・アワード(
JAPAN PODCAST AWARDS 2020)
から、ノミネートのお知らせの連絡が。応募はしていないので、恐らくリスナーのどなたかが推薦してくださったか、事務局の方がひょんなきっかけで見つけてくれたのだろう。選ばれたのは、エントリー5000件に対して日本全国で25作品。いつも聞いている「こんにちは未来」なども同様にノミネートされていて、豪華な番組に混ざって一緒に私たちのサムネイルが並んでいるのは、正直とても嬉しい思いだ。

このアワードの影響もあってか、ありがたいことに最近はさらに再生数が伸びている。個別でポッドキャストの始め方の相談を受けることも増えたので、一旦この9ヶ月を振り返ってみようと思う。

前提:使用している機材・サービス等

ホストである私たち2人は普段、東京/京都もしくは東京/オランダと別々の都市で暮らしているので、リモートでの収録がほとんどだ(ネットを介さずに完全にオンサイトで収録したのは3回のみ)。

Zoomで映像を繋ぎ、顔を見ながら話しつつ、実際の録音はZencastrというソフトを使用して行っている。ゲストトークで3拠点で繋ぐ時などは特に、ネットによる時差が生じることが多く声も被りやすい。Zencastrで1人につき1データ、と別々に音声を録音しておくことで、収録後の編集がしやすい。マイクや収録環境の違いによる音量・音圧・音質の細かい調整も可能だ。

編集後は、Anchorを使用して各プラットフォームに配信する。最近Mailchimpから移行したSubstackのニュースレターでも、過去のポッドキャストを確認できる。

リスナーは?データを解剖

去年2020年春にポッドキャストを始めて以来、配信したエピソード数は39回(2021年2月15日現在)。週に1回程度、各エピソード20分〜35分程度で更新している。

日本を中心に、アメリカやヨーロッパなど、海外の方にもちらほら聞いて頂いている模様。年齢は28歳〜34歳のリスナーが中心で、同年代の方々が多い。

再生プラットフォームは、SpotifyとApple Podcastが強い。今回ノミネートを頂いたジャパン・ポッドキャスト・アワードも、Spotifyと連携しているようだ。

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特に人気のあるエピソード

最近の再生回数は1エピソード300〜500回ほど。まだまだだけれど、多くの人に聞いて頂いていると思うと、背筋を正したくなる。

人気があるのは、ジャパン・ポッドキャスト・アワードでもおすすめエピソードとしてご紹介いただいた「【#28】GUEST TALK🎤「人間以外」の生物も含めて都市を考える。ドイツ出身・ルプレヒト・クリストフさん」、「【#34】GUEST TALK🎤あぁ奥深き、ラブホテル様〜日本の街におけるラブホテルという空間の価値と変遷〜ラブホテル研究家・おにつかちなつ(ONI)さん」が最近よく聞かれている。

他にも、都市とお金の関係を紐解くシリーズや、都市にまつわるオススメ本を紹介する回なども人気だ。

台本はなし。でも事前準備には時間をかける

スピーディーかつ気軽に情報を発信したいと考えてのポッドキャストだったので、毎回台本の用意はしない。一方で、毎回テーマに合わせてそれぞれ事前リサーチしたものをGoogle docにまとめた「リサーチノート」は必ずしっかり準備する。参照にした記事や本などのリンクもここにメモしておいて、ポッドキャストの詳細欄にも公開後掲載するようにしている。

自分たちとしても興味のあるテーマを勉強がてら選んでいるので、毎回事前リサーチには数時間かける。収録日は、このリサーチノートを見ながら、簡単に全体の流れを打ち合わせしてからおしゃべりを開始する。盛り上がる回も、そうじゃない回もあるし、謎に声が被ってしまい編集が大変な回もあるけれど、この進め方が自分たちにはあっていると思う。

ながら視聴ニーズに答えるために、あくまでも「ざっくばらん」に

Clubhouseの興隆にあたっても感じたが、リスナーは掃除、料理、化粧など何かをしながらBGMのような感覚で気軽に聞く音声コンテンツを求めているのではないかと思う。実際、自分自身もポッドキャスト番組はそんなノリで聞く。

私の好きなニュースレター「Lobsterr」でも紹介されていたが、「注意を払わなくても楽しめるが、注意を向ければ十分に魅力的なもの」であるアンビエントなコンテンツの人気は最近高い。例えばNetflixの『エミリー、パリへ行く』は、脳味噌を使わなくても観れる気軽な内容で、事務作業や料理をする時にバックグラウンドにかけるアンビエント・ミュージックのように視聴することが私は多い。

一方で、全く中身がないだらだらとしたトークを聞くのは、リスナーとして正直イライラもする。Brené Brownもポッドキャスト「Unlocking Us」話していたけれど、準備をしてきているということは、ホスト側からリスナーへの最低限の礼儀だとも思う。なので、私たちもただのだべり会のようにだけはならないように気をつけている。

きちんと丁寧に構成をつくり時間をかけて台本をつくるコンテンツと、気軽に打ち合わせせずに一発撮りのClubhousenのようなコンテンツの間らへんに、「Good News for Cities」は位置していると思う。タイトルにもあるように、私たちは「炉端談話」を大切にしている。つまり、火を囲みながら気軽におしゃべりする感じだ。

収録の手軽さはあるけれど、編集にも時間はかかる

収録した録音データはGaragebandで編集する。ここで、カット部分や細かい音量などの調整をするのだけれど、これが意外と時間がかかることがある。一方で、ここで自分たちの言葉を改めて聞くことによる発見は大きく、喋り方のくせや心地よい相槌のタイミングなどを、編集をしながら学ぶことができる。記事1本書くのに比べると少ない労力で発信できるポッドキャストだけれど、編集とリサーチには時間を惜しまないことが大切だと思っている。

このポッドキャストがきっかけで(なんでこんなに音質が悪いんだろう、という反省から)デジタルレコーディングの勉強も最近はじめ、その奥深さにワクワクもしている。

ちなみに、英語のポッドキャスト「We are so similar」もオランダではじめた。都市に関わるさまざまなプレイヤーたちと、”違い”ではなく"共通項"について対話するプロジェクトで、国や専門分野など、バックグラウンドの異なるプレイヤーを毎回2名集めて対談してもらう番組で、こちらは不定期で更新していく予定だ。

将来的には、街に出て音をサンプリングし、オーディオ ジャーナリズム的なことにも挑戦してみたいねと2人で話している。

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Good News for Citiesポッドキャスト、今後もどうぞよろしくお願い致します👏

私たちGood News for Citiesの紹介ページはこちら👇


都市・建築分野専門編集者・リサーチャー / 杉田真理子
デンマークオーフス大学で都市社会学専攻、その後ブリュッセル自由大学大学院にて、Urban Studies修士号取得。ブリュッセル、ウィーン、コペンハーゲン、マドリードの4拠点を移動しながら、エリアブランディング、都市人口学、まちづくりの計画理論などを学ぶ。欧州を中心に、現在まで多くの都市・街づくり関連団体を訪れ、参加型調査やワークショップを重ねてきた経験から、参加型街づくりの仕組みづくりやその情報発信を得意とする。株式会社ロフトワークで空間デザイン・まちづくり系プロジェクトのプロデュースとマーケティングを務めたのち、2018年5月から北米へ拠点を移動し、フリーへ。都市に関する取材執筆、調査、翻訳、調査成果物やアーカイブシステムの構築など、編集を軸にした活動を行う。都市に関する世界の事例をキュレーション ・アーカイブするバイリンガルWebメディア「Traveling Circus of Urbanism」、アーバニスト・イン・レジデンスの拠点「Bridge To」を運営。一般社団法人「for Cities」共同代表・理事。

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