月食だよ!全員観察!
こんにちは。中学受験生に理科や算数を教えているまりかです。
やってきました、サイエンスイベント。月食。
11月19日(金)は部分月食の日。
部分月食といっても最大98%ぐらいが暗くなる「ほぼ皆既月食」になるとあって、期待が見込まれます。
月食は中学受験の単元として度々扱ってきました。
小難しくなる単元ではありますが、なるべくわかりやすくがんばります。
(天文学者ではないのでざっくりとした概念でお伝えします。詳細が足りない!とお怒りにならないようにお願いします)
せっかくなのでこれを機にみなさんにも月食が身近になるといいな。
月食ってなあに?
簡単にいうと、太陽ー地球ー月が一直線に並ぶことで月の一部が暗くなったり欠けたようにみえること。
余談ですが
太陽は自らの力で光っている恒星
地球は恒星(太陽)の周りを回っている惑星
月は惑星(地球)の周りを回っている衛星
といいます。
「『太陽』の周りを回っている地球」の周りを回っているのが月です。
地球や月は自らが光り輝いているのではなく、太陽の光が当たることによって「光るように見えて」います。地球も太陽の光があたっているときが昼、あたっていないときは夜になりますね。
だから太陽の光が当たって光っている月が地球の影に入ってしまうと、太陽の光が当たらず暗くなって(見えなくなって)しまうというわけ。
地球人が
「あれれ~?月が欠けてるぞ?」
とか言ってるけど、月的には
「いやいや、そりゃあんたが太陽さんの光を遮っとるからやんけ」
という感じでしょうか。突然のコナンくんとエセ関西弁。
満月の時に起きるってどういうこと?
ここからは少し難しくなるのでさらっと読み飛ばしてください。
下の図は地球を北極の上空(相当上)から見た太陽と地球と月の関係です。
月は上でも書いたとおり太陽の光で左側(今回便宜上左右で言います)を照らされながら地球の周りを回っています。
月自身からしてみればいつも左側が光り、右側は暗いのですが、
「地球から見た月の位置」によって地球から見える月の形(満ち欠け=光っている部分)が変わることになります。
こういうちまちま作図してるのが地味に楽しい
さて、ここで疑問に思う人もいるかも知れません。
満月の位置にいる月、地球の影に入っていつも太陽の光が当たらないのでは?
君のような勘のいい…という鋼の錬金術師の名セリフを言いたくなりますが…
実は地球が太陽の周りを回る軌道と月が地球の周りを回るの軌道は微妙にずれているんです。ものすごーくざっくり書くとこんな感じ。
だから普段は満月は地球の影になることなく光って見える。時々それが重なると「月食」になるわけです。(詳しいことは専門家に聞いてね★)
観察してみよう
難しいことをつべこべ言いましたが、まずは外に出て観察してみましょう。
子供がどうしてお月さまが欠けるんだろうね?と疑問に持ったらお話してあげたり、一緒に調べたりすると良いと思います。
月食は日食と違い
・特別なメガネなどは不要
・月が見える場所や天気ならどこでも見える
というメリットがあります。
東京では16:30ごろから月食が始まりますが、その頃はまだ地平線の下。見えません。
18時02分ごろに一番影が大きくなる「食の最大」になります。
そして19時47分ごろ、月が地球の影から完全に抜け、月食の終了です。
食の最大のとき、東京では17.3度の高度(真上を90度、地平線を0度としたときの見える角度)なので、結構視界の開けた東側を見ていないとビルなどの影になって見えないかも知れません。
体を使って実験してみよう!
天体の単元、それはそれは苦手な生徒さんが多発します。
なんでだろうって思っていたけど、やっぱり現実的に「見えない」からなんだと思います。
紙の上にいくら書かれていても実感としてつかめないんです。
植物や動物は実際似外に出かければ見たり触れたりすることができますが、太陽や地球って客観的に実物を見るのって難しいですよね。
ちなみに太陽の表面温度は6000度。
良い子のみんなは近づかないように気をつけてね★
せめて、実際の天体の動きを体を使って実践してみましょう。
我が家で時々やっている「太陽地球月ゲーム」と「懐中電灯を使った月食再現」をご紹介。
①太陽地球月ゲーム
まず、1人真ん中に立ちます。
その周りを反時計回りに地球担当の人が回ります。
回る地球の周りを反時計周りに月担当の人が回ります。
我が家では太陽役は私と愛犬、地球役が子供、月役が夫です。
相当目が回るので月役はおすすめしません。
ゲームと名付けていますが子供が楽しめるためにつけただけで勝ち負けはありません。子供が「ねーねー太陽地球付きゲームしよー!」と言ったらパパはげんなりした顔をしています。
②懐中電灯を使った月食再現
部屋を真っ暗にします。
太陽役の人が懐中電灯を持って地球の方を照らします。
月役の人が地球の周りを回っていると、地球の影に入ると月に光が当たらなくなります。これが月食。
すごく当たり前のことを当たり前に解説しましたが、大人が思っている以上に「実際に体で体験するっていう威力」はすごいものがあります。
ぜひお子さんと一緒に遊ぶように学んでみて下さい。
それでは素敵な月食DAYを。
また、明日
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