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50歳からの人生の楽しみ方
#何者にもなれなかった50代 、60代の人へ、のようなワードがにぎわっているそうですが、その典型的な私がどのように日々を楽しんでいるかということを書いてみようと思います。
きっかけは弾く人のいなくなったピアノが家にあったこと。特に初期費用はかけていません。楽譜も子どもたちが習ったのがありました。最初は空き時間にぽろぽろと弾いておりました。
かつて住んでいたアメリカの町に、国際結婚をしている素敵な年長の女性がいらして、ピアノサークルを作っておられることをふと思い出します。彼女が私にせっかく弾くなら先生につくといいわよ、とおっしゃいました。耳に残っていたのですが数年は忘れていました。
機が熟して、そうだ!ピアノ習おう、と思ったのがコロナ禍の直前で、かれこれ二年半習ったことになります。発表会などできない時節柄ではありましたが、もしあったとしても絶対出たくないお年頃。週一回のレッスンそのものが楽しみで満足しながら練習を続けていました。
ある時同級生が我が家に来て、リビングのピアノを二人で順番に弾くことがありました。彼女は今は習っていないものの子どものころや仕事が忙しくなるまでは熱心に弾いていたそうで私の楽譜を取り出して楽しく演奏してくれました。
そんなことが重なってふと思いついたのです。ピアノサークルほど大掛かりでなくてもいいからもう一人のピアノ好きな友人と弾きあったら楽しいのでは?と。二人ともやってみようと言ってくれ、都内でレンタルスタジオを一時間借りる予約をしました。1100円なり。一人は関西在住なのでオンラインでつなぎます。時代についていってるんじゃない?私たち。ということで1時間のうち一人の持ち時間は20分。いよいよ来週が本番です。
発表会のようにステージに上る必要もない、暗譜することもない、間違ったって平気。ただ何かに打ち込むことが素敵。友の演奏を聴いて感じたことです。
企画してから一か月。今回は今教わっているバッハのインベンション14番とドビュッシーの「月の光」、ショパンのノクターン二番を弾くことに決めておさらいをしています。
ピアノが得意な娘が、
「この八分音符は四角く弾くといいよ」
とか、
「このインベンションは休符がきれいね」
とか、
「フォルテにも男性的な音と女性的な音があるよね」
などと横から難しいのか難しくないのかわからないことを言います。ほかの二人が何を弾くのかは当日のお楽しみ。
昔やっていたことでもしかしたら好きだったことを改めてやってみるとか、勇気を出して仲間に声をかける、とかそういったほんの少しの思いつきでこんなにもQOL(生活の質のようなもの)が上がるのことを知りました。何者にもなれなかったなんてぼやいているよりずっと楽しい!残りの数日もガンバリマス。
皆様も引き続きよい週末をお過ごしください。
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