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10年後の私へ

寒の入りを迎え、早朝の寒さがひとしお身に沁みる頃合いとなりましたが、いかがお過ごしでしょうか。
今日は鏡開きをして、ぜんざいをいただきました。大好きなお餅とあんこの組み合わせ。とても美味しいですよね。

さて、今日は「書くこと」について書きたくなったのでお便りします。
あなたは今もきっと書き続けていることと思います。どんなことを綴っているでしょうか。

相変わらず、日常の些細なことでしょう。庭や畑のこと、美味しいもののこと、手作り暮らしのこと、植物のこと、仕事のこと、家族のこと、友達のこと、本のこと、手帳や文具のこと・・・。それまでは子育てのことが中心でしたが、すっかり手綱を手放した頃かと思います。

思い返せば、小さい頃からずっと書いていましたね。小学生時代から、毎日の日記はもちろん、仲良しの友達と交換日記もしていました。手紙もよく書きました。中学生、高校生時代も親友との手紙の交換がなんとなく当たり前で楽しみの一つでした。ほとんど恋愛の話題。懐かしいですね。

書くときは、いつも決まって一人。それは内省的で、瞑想的で、静謐の時間。すぐに忘れてしまうような取るに足らないことから、魂に刻み込まれる出来事まで、書くことは尽きません。瞬く間に消えてしまいそうな幸福の瞬間を記録しておきたい。喜びも悲しみも、楽しみも苦しみも、今生で体験する全て、つまりは生きた証のようなものを書き記しておきたい。そう強く思う気持ちが、手を動かすのだと思います。

もっと古い記憶がありました。おもちゃのタイプライターを無心になって打っていた時のことです。たしか、カーボン紙をセットして、ひらがなのルーレットのようなものを回して打鍵すると文字が書けるというものです。帰りの遅い母を待つあいだ、母に手紙を書いていたような気がします。カタカタ、ガッシャン、カタカタ、ガッシャン、と一文字ずつ一生懸命に。どんな内容だったのかは憶えていませんけれども。

古い日記などは節目の度にほとんど手放してしまいました。それでも今もなお、書き続けているせいでまたノートが増えています。(もしこの世を突然に去った時に家族に読まれるのが少し気恥ずかしいですが)きっと今のあなたの部屋にも文字でいっぱいの日記帳が立ち並んでいることと思います。

日記を他の誰かにも見せてもいいかなと、ようやく心を開くことができるようになりました。書くことで世界をより美しいものにすることができるのならば、自分のものだけにするのはもったいない。

誰もがかけがえのない人生を生きていますね。私もそうです。生きている私を表現する方法の一つとして、書くことを改めてやってみたい。一番したいことを一番に。そう思えたので、ここに書き始めることにしました。

いつでも、いくつになっても、どこに住んでいても、書くことはできる。あなたは自由さと自立心を大切に生きたい人。今どちらで筆を執っているのでしょうか。お返事、楽しみにしています。 

11th January 2024 / Capricorn New Moon

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