流星に願うつもりはないけれど舌で転がすことにも飽いた
この胸に白い絵の具を伸ばしても肌を汚してただ塞ぐだけ 君にしか笑いかけないよ処女以外殺す一角獣みたいに ゆるく溶くバターに浸したべちゃいたいつれない君のその指先 雪を踏み見上げた先の曇天にやがて虚ろは凍りつき散る
夜の闇に隠れられたら楽なのに光のようなきみが許さず 離れぬよう力を込める爪白く泡沫ではないこれは決して 星空に手を突き入れてかき回す血が出ちゃうかなちょっと怖いな きみの目はオニキスみたいだ褒めてない明度も彩度もないというんだ はちみつを口に含んで殺したいきみを責めるばかりの言の葉
美しい髪、つぶらな瞳。 持たないすべてを持っている、妹を嫌う姉がいた。 雨上がりの満月の夜、宝石箱をひっくり返したような星空の下、はしゃぐ妹が可愛くて、妬ましくて、意地悪な姉は水たまりの真ん中に着地した妹の耳元でささやいた。 お空のお星は死人の目玉、ずっとお前を見つめてる。 幼い妹は悲鳴を上げてお家へ戻り、意地悪な姉は空を見上げてげらげら笑った。 その足元の水たまりでは、無数の目玉がそれをじい、と見つめていた。
ここでは朗読をよりきめ細かなものにするための自主練習をしていきます。 自分で読むための短歌や散文も記録していく予定です。 #朗読 #音訳 #朗読者 #音訳者