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「インディーズブックバザールvol.3」参加の記録


2021年12月5日(日)

「ブックハンターセンダイ」が主催する「インディーズブックバザールvol.3」に出展した。「ブックハンターセンダイ」は、仙台在住のアマチュア文芸作家さんが組織している、本にまつわる活動を行っている団体だ。

この「インディーズブックバザール」は、文芸系の作品だけでなく、zineやリトルプレスなど「独立した存在として自由に作る本」を「インディーズブック」と呼び、取り扱っている。私のような物語を作る能力に乏しい、よく分からないことをやっている人間にも門戸が開かれているのは有難い。

ギャラリーを会場に、20名の作家/約60種類の本が並んだ。イベントの告知からホームページへの掲載、イベント内の企画など細やかに対応されていて、参加者が楽しめることを第一に考えられていた。主催の皆さんは裏方に徹していらして、ご自身の本は出されていない。本当に、頭が下がる。
 
今回は、コロナの影響により基本的に作家が在廊しない展示販売形式で行われた。それでも、「イベントの醍醐味である作家との対面販売時間を」と、その機会を設けて下さった。お陰で私は、1時間だけブースを設け、在廊させて頂けた。

今回、無料配布のzineを作った。簡易なものだけれど、表紙はシルクスクリーン印刷で、紙も家庭用のインクジェットプリンタでは扱えない、少し変わったものを使った。手にしてくれた人たちは、一瞬「あっ」と驚いた様子で、紙の手触りや印刷の風合いを感じてくれていた。内容は相変わらずさもないけれど、一貫して「あなたにも作ってほしい」というメッセージを伝えてみた。

私の作るものはどうしてもハードカバーの手製本が多く、価格が高くなる。買って貰うのが本当に申し訳ない。私自身は見て貰うだけで充分と思っているけれど、いくらそう言っても、見る方は遠慮してしまう。見たいと思ってくれる人がいるなら、そのハードルを少しでも下げたい。

来てくれたのは、これまで面識のない方ばかりだった。嬉しい。知り合いが来てくれるのももちろん嬉しいけれど、その人たちには別の機会に見て貰うことができる。アンデパンダン展で知って下さった方や作家活動をされている方たち、値段を告知していない手製本に対して「これを買いに来たんです」と言って下さる方もいた。

 なんだか、ちやほやして頂いてしまった。でも、勘違いしてはいけない。私は、なんでもない。私が注目されたり凄いと言われることよりも、私をきっかけに手製本を知ってもらうことの方がずっと嬉しい。そのためなら、苦手な人前にも出て行こうと思う。

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