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【展覧会】「特別展 法然と極楽浄土」(東京国立博物館)に行ってきた(その③)

そんなつもりはなかったのに、今回の展覧会訪問記は三部構成となってしまいました。


というわけで、サクサク行きます。


・袋中上人像(京都・檀王法林寺)
琉球王国の尚寧王筆・讃です。何というか、異相です。


・黒漆司馬温公家訓螺鈿掛板(京都・檀王法林寺)
琉球王国の第二尚氏時代のもの。豪華だし、美術品としても見事だし、琉球王国の豊かさ(財政的にも文化的にも)を感じました。


・贈円光大師号絵詞(明誉古礀筆)(京都・知恩院)
人物の描き方が、矢部太郎っぽいです。ちなみに「礀」は、本当は旁は「間」なのですが、どうしても出なかったため、門構えの中が月の字を使っています。沿道の人達の中に、ひっくり返って駄々をこねる子が混ざっているのが良いです。しかも周囲の人たちが、それほど迷惑に感じていなさそうなのです。


・祐天上人坐像(竹崎石見作)(東京・祐天寺)
「祐天入寂の姿を写した迫真の祐天寺本尊」というキャプションが付いていますが、何と言いますか、すごくリアルです。


・当麻曼荼羅図・祐天上人像(厨子入)(東京・祐天寺)
當麻曼荼羅の色鮮やかなミニチュアが納められているのですが、これでようやく図柄が分かりました。とてもきれいです。背中合わせに祐天上人像が納められています。


・阿弥陀像並六字名号(祐天筆)(東京・祐天寺)
阿弥陀様の顔に、「南無阿弥陀仏」が体として付いているという、斬新な作品。祐天さんの発想がすごいです。しかも阿弥陀様はちょっとおとぼけ顔だし。


・五百羅漢図(狩野一信筆)(東京・増上寺)
地獄から亡者を綱で引き上げようとしている羅漢さんがいたり、蛇の口の中で修行している羅漢さんがいたり、いろいろです。「七難 震」は地震による被害をありありと描いており、ちょっと見るのが辛かったです。


母が展示を見終わった後、「展覧会は現代の御開帳だね~」と言ったのですが、言い得て妙です。


お土産は、こんな感じ。

法然展のお土産

今回の展覧会を特集している『時空旅人』と、トレーディング色紙。「全7種類のうち1種類がランダムで入っています」というのは分かっていましたが、阿弥陀様の図柄のどれかを期待していたら、よりによって子どもが遊んでいるシーン(^-^;
「法然上人絵伝」の巻一第三段のシーンで、「庭で遊びまわる少年たちとは対照的に、邸の西面の壁に向かって合掌している」法然さんを描いているのですが、色紙にあるのは子どもたちだけ……。

うーん、この図柄だと知っていたら、650円出して買わないなぁ。まぁ可愛いといえば可愛いし、母が家康にならって裏に「南無阿弥陀仏」をびっしり書くために仕入れたので、良いことにしましょう。


東博のお庭は、ツツジがきれいでした。

ツツジ越しの五重塔

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