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看護師のあたし、カラフルな人生

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看護師になるまでのあたし、看護師として、地域の診療所から病棟、救急外来、手術室、緩和ケア病棟などで働いてきたあたし。そこで出会った人々のお話しです。人生はカラフルです。
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#イラスト

好きなことはとことんとん

「準備はいい?いけー!」 あたしの号令で若い看護師がステーションに走っていきます。ストッ…

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悪筆

はるか昔の思い出、看護学生の頃のおはなしです。 ☆☆☆ ちんたら授業どころではない。 卒…

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天国と地獄

あたしが看護学生だった頃、といっても既に35歳でしたっけ。でも気分はまわりの高卒の子たちと…

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悪ふざけもほどほどに

「えー!何やってるんですか!」 病棟では大声は厳禁ですが、たまらず大声をあげてしまいまし…

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食べるということ

食べる。 これは何も口から食べるだけの行為ではありません。目でも鼻でも、耳でも、楽しめる…

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ワンコも会いたい

人間の家族は面会オッケーなのに、犬や猫はどうしてダメなの。なんて理由はなんとなく分かるの…

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入院も退院も表から

病院で亡くなると、多くの病院が裏口からの退院を今でもしているのかしら。 あたしが勤めた病院の大半が裏口からの帰宅でして、いつも違和感を感じ、寂しい思いをしたものです。 病院は治療して、完治して、元気に退院していく場所でないといけないのかしら?でも、緩和ケア病棟にやってくる人たちは、大半が亡くなることを前提に入院してきます。 ☆☆☆ 「絶対におかしいよね」 ナースステーションに女医が愚痴りにやって来ました。彼女は緩和ケア専門の医師です。病院内では「お嬢様」的な存在で、

鉛筆型のキーファインダー

あたしの受け持ち患者さん、毎日、緩和ケア病棟から自宅へ戻り、好きな木工作りに勤しんでいま…

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バディ

50歳代の独身男性の彼、癌になっても面倒をみてくれる身寄りもなくて、唯一のバディはお喋りを…

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