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ワンコも会いたい
人間の家族は面会オッケーなのに、犬や猫はどうしてダメなの。なんて理由はなんとなく分かるのですが、やっぱり会いたいです。
わたしのいた緩和ケア病棟、ペットを専用のキャリーバッグに入れてお持ち込みオッケーでした。小型犬や猫はよく面会に来てくれました。
でも、キャリーバッグに入らない大型犬は?会いたくても会えません。患者さんが元気で歩いたり車椅子に乗ったり、外に出られたらいいのですが、ベッドから起き上がれないと厳しいです。
「会いたい」
ゴールデンレトリバーを飼っていた彼、犬に会いたがっていました。そこで主治医と相談して、外来診療が終わってから連れ込むこととしました。
外来はエレベーターで他の人とかち合わないように家族とスタッフで連携し、無事にミッション完了です。
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犬の玩具を置いてるかと思いきや、
本物でした。何の木かしら?
賢いゴールデンレトリバーです。鳴くこともせずに静かに彼のベッドに上がり、懐かしむように彼にもたれ掛かっていました。
患者として受け身になってしまっていた彼、犬の頭を撫で、からだを擦り、家族が持ってきた犬の好物を与えていました。
本当なら、家族水入らずにしてあげるべき、でも犬好きなスタッフたちはじっとしていられません。
天空の城ラピュタの一場面のように、次から次へとこっそりと部屋を訪れ、とうとう全員集合でした。
就寝まぎわまでゆっくり過ごし、帰っていきました。
その後も何度も、面会を果たすことができた彼と家族、もちろんゴールデンレトリバーも家族の一員です。
「次はいつ来るの?」
他の部署のスタッフらも会いたがったので、患者さんとご家族に了解をもらって、楽しい時間を分けてもらいました。
でもですね、もしも、大切な家族のペットが爬虫類だったら、どうなっていたかしら?
わたしは絶対に無理だし、違う悲鳴が聞こえていたかもしれないなあ。
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秋うらら面会簿には「マール(ねこ)」