見出し画像

読書ノート 『怖い食べ物』

事故物件にばかり住んでいると、人の死んだ場所が怖くなくなるみたい。慣れとは怖いものですね。

死んだ人間と、生きている人間、どちらが怖いのかと聞かれたら、後者なのかと思う。

霊よりも人間のほうが多いというのもある。身近にすぐいるのは人間だし、そもそも霊にあう機会はあまりない。

否定はしない。その代わり、今後も私との接点をもってほしくはない。人間のほうが怖いのだと思って生きているほうが、きっと幸せだと思う。

 ◇◇◇

この本は「食」が関わる怖い話になります。

いつも食べているものが安全だとはいえない。疑うこともなければ、考えもしないのではないか。

海外にいくと、知らない食べ物をすすめられることがよくある。むしろ知らないもののほうが多い。

安全の保証はゼロだ。それでも食べるしかない状況にある。基本的に問題はない。いや、症状がなにもでていないというべきか。

気温が40℃を超えているのに出しっぱなしの肉。発酵して、発酵しすぎた酸味をだしているなにか。

怖いのは食べ物だけではなく、食器もあった。アジアでは、そこらの川で洗うことは日常で、その食器をつかうだけでお腹を壊す。

 ◇◇◇

物質的な怖さもあるけれど、霊的な怖さのある食べ物も紹介されていて、ゾッとする。

遺体を放置すると、骨を残して土になる。土壌分析をしたその土は、全農家が欲しがる成分の土だったようで、カイワレ大根を育てたらめちゃくちゃ育ち、味は驚くほど辛味が強かったそうだ。

人間の好奇心ってすごいなと、ただただ感心しました。

事故物件とカイワレ大根の写真もあるので、リアルに感じることができます。

単行本:2023.6.26 216頁


ベストセラー『事故物件怪談 恐い間取り』の松原タニシ最新刊
著者累計35万部突破!
食からはじまる“不思議な話”を41篇収録

★事故物件から誕生したサラダ
★ピザ店の怪音、焼肉店の幽霊
★食べないとどうなる? 断食道場体験
★“事故物件の寝食べ現象”を専門機関で検査
★死を招くオムライス、集まってくる大根
★「夢に見ると死ぬ」伝説の洞窟で悪夢を見るチーズ実験
★メキシコで“生まれ変わりの儀式”を体験
★みそ汁をかける祭りに行ってみた
★タニシがタニシを共食いする 他

amazon商品ページより

この記事が参加している募集

読書感想文

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?