読書ノート 『怖い食べ物』
事故物件にばかり住んでいると、人の死んだ場所が怖くなくなるみたい。慣れとは怖いものですね。
死んだ人間と、生きている人間、どちらが怖いのかと聞かれたら、後者なのかと思う。
霊よりも人間のほうが多いというのもある。身近にすぐいるのは人間だし、そもそも霊にあう機会はあまりない。
否定はしない。その代わり、今後も私との接点をもってほしくはない。人間のほうが怖いのだと思って生きているほうが、きっと幸せだと思う。
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この本は「食」が関わる怖い話になります。
いつも食べているものが安全だとはいえない。疑うこともなければ、考えもしないのではないか。
海外にいくと、知らない食べ物をすすめられることがよくある。むしろ知らないもののほうが多い。
安全の保証はゼロだ。それでも食べるしかない状況にある。基本的に問題はない。いや、症状がなにもでていないというべきか。
気温が40℃を超えているのに出しっぱなしの肉。発酵して、発酵しすぎた酸味をだしているなにか。
怖いのは食べ物だけではなく、食器もあった。アジアでは、そこらの川で洗うことは日常で、その食器をつかうだけでお腹を壊す。
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物質的な怖さもあるけれど、霊的な怖さのある食べ物も紹介されていて、ゾッとする。
遺体を放置すると、骨を残して土になる。土壌分析をしたその土は、全農家が欲しがる成分の土だったようで、カイワレ大根を育てたらめちゃくちゃ育ち、味は驚くほど辛味が強かったそうだ。
人間の好奇心ってすごいなと、ただただ感心しました。
事故物件とカイワレ大根の写真もあるので、リアルに感じることができます。
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