天満ナンパ物語 みなみ編②
店に入ったものの、二人組が奥の席に案内されてしまい、荻野は一人であったため、手前のカウンター席に案内された。隣には韓国から観光に来た徴兵終わりの若者が座っていた。
女性の会計にタイミングを合わせ、荻野は二人組に声を掛けた。
「すいません、二人で楽しんでいるところ。同じ店で食事していたら二人の姿が目に止まりまして。よかったら、このあと一緒に呑みませんか」
片方は満更でもなさそうに笑い、他方は困っている様子であった。
「私はいいけど、どう?」
「まぁ、みなみがいいならいいよ…