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2024J2第24節 徳島VS仙台 振り返り

前節の振り返り


はじめに

前節はアウェイで岡山に内容的にも完敗。一部メンバーが揃わなかった事もありますが、今季の仙台にしては『余所行き』なサッカーをしてしまい、岡山に飲まれてしまいました。
今節は仙台にとっては仕切り直しの一戦です。補強メンバーもこの試合から出場可能となり、チームを完成形へともっていけるかどうかが、同時に昇格戦線へ残れるかどうかを決めると言って良いでしょう。

メンバー

☆仙台

布陣を徳島に合わせて&左SBいなすぎて3-4-2-1に変更。
右WBには出停の髙田に代わって真瀬がスタメン。
左CBは知念がベンチスタートで何といきなり實藤スタメン!
ボランチは蒼生がベンチ外で長澤がスタメンに復帰。
情滋がベンチスタートで梅木もいきなりスタメン!
ベンチは名願・龍之助に代わって佳貴・鎌田が入りました。

★徳島

GKのスアレスが謎の欠場で田中がスタメン、三井がベンチ入り。
右CBはカイケがベンチスタートで内田がスタメン。
ボランチは児玉がベンチ外で新加入の岩尾がスタメン。
シャドーはチアゴがベンチスタートで坪井がCFでスタメン。
ベンチは西野に代わって渡が入りました。

得点経過

前半27分 徳島先制 内田航平
後半18分 徳島追加点 エウシーニョ

徳島の先制点はセットプレーからでした。右CKに頭で合わせてこぼれをプッシュも一度は林が弾きます。しかし、再び内田が反応して今度は押し込みに成功。仙台は落下点に人数をかけられず、対応が難しい形になってしまいました。

徳島の追加点は素早い切り替えからの2次攻撃からでした。仙台が前進しようとしたところで永木が激しく寄せてボールを回収すると、落ち着いたボール回しから柿谷が左サイドを攻略。マイナスの折り返しに中に絞ってきたエウシーニョが見事なミドルシュートを決めました。

試合を観ての感想

引き出しが多い徳島が仙台を制圧

仙台はメンバーの項でも書いたように3-4-2-1でスタート。守備のターゲットを明確にする事でプレッシングの強度を維持しようと考えたのでしょう。
しかし徳島のビルドアップは仙台の強度の上をいく精度で、仙台の選手達の頑張りを嘲笑うかのように剥がしていきました。

とにかくパターンが豊富と言いますか「相手がこうきたらこう、こうきたらこう」みたいな対応力が桁外れです。
仙台のチーム全体がコンパクト陣形を維持して前に来ようものならFWの裏抜け、FW-MF間が空いていれば自慢のダブルボランチが攻略、MF-DF間が空いていれば柿谷が、、この全てのパターンを披露されました。
必死に追い掛け回した仙台でしたが、ただただ振り回されるだけで次第に疲労してしまったように思います。そのため、奪っても攻撃に出て行く迫力を欠いてしまい、試合を支配されているのが誰の目から見ても明らかでした。

いつもの4-4-2へ変更で攻勢に出るも、仕留められずカウンターを浴びる

HTを境にいつもの4-4-2へ布陣変更した仙台。攻撃の部分で能動的に、前へ前へいってチャンスを作り出そうとします。徳島が前半の先制後からミドルで構えるようになった事でボール保持の時間は確保出来るようになりました。
しかし、失うと裏抜けが得意な選手を起点に高速カウンターで襲い掛かってきます。奪える永木、パサーの岩尾、運べる柿谷、裏に抜ける坪井とブラウンノア、、、こちらも迷いの無いサッカーで応戦してきます。
2点目は素早い切り替えから高い位置で永木が奪い返したところからでした。高強度で制圧して先制し、ミドルで構えて引き込みながらカウンターを狙い、そこで仕留めて追加点。そんな理想的な試合運びは最近の好調さを窺うには十分すぎるもの。ちょっと迷走の一歩手前にいる仙台にとっては苦しい相手でした。

総評

正直、仙台的にはあまり見所が無かったなと。岡山戦から2試合連続で0-2での敗戦。主に左SBに怪我人が出場停止を抱えてしまい、余所行きまでいかないまでも、本来望んでいるものとは別の形でやらざるを得ない試合になってしまいました。
序盤の好調さはどこへ?と言いたくなりますが、石尾くんの存在の大きさをつくづく感じている今日この頃です。ビルドアップではサイドに追い込まれて詰まっても独力で剥がして運ぶ事が出来る、守備時においてはそのスピードで裏のケアをする事が出来る。
今はビルドアップのために元彦や郷家が下りてきますが、情滋がいないとなかなか奥を取ろうとする選手がいません。石尾が単体で運べる事でFWが下りなくても何とかなっていた時代とはちょっと保持の際の様相が変わっているんですよね。
守備においても、最近はSB裏で色々ガチャガチャやられる事が増えています。髙田ー石尾のコンビは何とか戻って対処していたからこそ、失点を最小限に抑えられていました。
個人の、それもルーキーの存在1つでこんなに変わってしまうのも情けない話ですがこれが現実。ただ、コンセプトを変える事無く、春先からやってきた事はシーズン最後までやり通してほしい。そうでなければ意味がありません。

幸い、五輪期間による中断でかなり次節まで空きます。休養と練習時間がたっぷり与えられた中で、どのように修正・アップデートしてくるのか。新戦力の融合も当然テーマになりますが、まずはチームコンセプトと実行の手段の再確認。ここに力を注いでほしいです。

次節に向けて

次は前項でも触れた通り中19日、3週間近く空いてホームでの清水戦となります。いきなり強敵、昇格大本命のチームとの対戦ですが『今季の運命を決める一戦』くらいに照準を絞れて、準備する上でかえってやり甲斐があるのではないでしょうか。
ここで意地を見せられないなら、もうそれまでなんでしょう。この準備期間が意味のあるものになったのか、答えが出る試合です。ここで良いゲームが出来れば、もう一山上昇するムードに間違いなくなるはずです。最後までワクワクしたいじゃないですか?それが叶うのかどうかが決まる試合です。気迫、スカウティング、戦略、全ての面で相手を上回って是非とも勝ち点3掴みにいきましょうよ。

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