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九鬼の記事vol.9(2020.02.10)

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0.今週の記事のレビュー

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「今週の記事のレビュー」では、本記事を簡単にまとめています。★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆

1️⃣今週の学び:「足首の固さ」です。先週の論文紹介でも出てきた接地時間と関係していて、改めて考えさせられました。これは無料で読めるようにしてあるので、ぜひお読みください。

2️⃣今週の陸上部:徐々にシーズンの練習に近づけたトレーニングにしていこうと、少しずつ練習内容を変化させていっています。また、今週は追い出しコンパがあって、4年生を送り出してきました。弟、巧のトレーニング内容も少しあげています。

3️⃣今週のオススメ論文:今週の論文は、ケニア人ランナーの速さの秘訣を探った論文です。これは結構おもしろい内容だったので、論文の概要をざっと動画で説明しています。

4️⃣時事ネタ・記事の紹介とコメント:サッカーの監督と柔道家の話。共通するのは、凄まじいいプレッシャーの中で戦っているということです。これを見てると、まだまだやれるやろ!と自分にムチを打ちたくなります(笑)。

5️⃣Q&A:


1.今週の学び

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「今週の学び」では、今週のできごとから九鬼が感じたことについて述べています。主にトレーニング・コーチングの現場での気づきを発信したいと思います。
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 今週の学びは、「足首の固さ」です。

 今週のおすすめ論文や、先週のおすすめ論文でも、接地時間の話が出てきました。接地時間というのは、スプリントになると0.08-0.1くらいの範囲でしか、変わらない(最高疾走速度時)のですが、長距離になると、もう少しばらつきが大きくなります。

 接地時間を決定している要因として、一般的に考えられるのは脚のスティフネスです。脚を固く振る舞えることができるかどうか、つなり脚全体を一つのバネとして想定した場合に、その伸び縮みの幅が小さいかどうか、だと言えます(略して考えると)。

 その中でも、スプリントやランニングでは、「足首の固さ」は非常に重要な要素になってきます。体重の数倍もの力は一瞬でかかる時に、いかに足首周りでそれを受け止めて、再利用(これには諸説あり)できるかどうかがキーポイントになります。陸上の世界では、(少なくとも私の周りでは)この足首の固さというのは非常に重要な要素で、これによってトレーニングを変えなければいけないと話す先生もいました。

 そして、今、世界のトレーニング界を牽引する一人(勝手に思っています)である、フランボッシュ氏も、この足首の固さについてセミナーで説明していました。著書はこちら↓↓

 少し、足首から話は離れるのですが。哺乳類の股関節について研究している先生が友達で(東大で博士号を取得)。その先生が、「カンガルーとアシカの股関節の違いが面白いんだよー」と話していました。残念ながら、動物自体にはほとんど興味がないので、ほとんど聞き流していましたが。。。(笑)

 その先生曰く、カンガルーの股関節は可動域が極端に狭いらしいです。回旋や左右方向への可動域というのはほとんど出なくて、解剖してみると、分厚い靭帯でしっかり固定されているらしい。伸展屈曲の可動域も、おそらくカンガルーが跳ねるくらいしかないらしいです。一方で、アシカは、股関節を左右に動かして陸を移動するために、股関節可動域がヒトと比較して大きいとのこと。ご存知の通り、カンガルーは前方向というか上方向にはとてつもない力で飛び出していきますが、アシカはゆっくりしか進みません。

 これは完全に勝手な感想ですが。ある一定方向に進むという課題においては、関節はその他の動きを制限された方が力を発揮しやすいのかなと。当たり前と言えば当たり前なのですが。これが先ほどの、走る時の足首の固さという点と僕の中では、なんとなく、ゆるーく関係しているように思います(確証がないので、感想ですが)。

 ここは、動物の話で〆たいと思います(笑)。


2.今週の陸上部(短距離・跳躍パート)

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「今週の陸上部(短距離・跳躍パート)」では、九鬼が普段指導している大学のチームのトレーニングの一コマを紹介します。短距離走のトレーニングを市民ランナーやその他の競技にも応用できるような観点も盛り込んでいきます。
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 今週の陸上部は、テスト中の学生とテストが終わった学生がいて、なかなかトレーニングに学生が全員集まりづらい中で、行いました。

 3月に入るとプレシーズン期に入って、記録会なども出てくるので、2月は最後の追い込みとそれに加えて、3月への準備も少しずつ進めていきます。

 暖かい日が一日あって。その日には、ミニハードルのメニューを少し変更しました。ミニハードルは、1.0, 1.5, 1.8,の間隔でそれぞれ20台程度のミニハードルを設置します。冬季練習では、それぞれの距離を往復で合計4本走って、間のレストも1分程度にしていましたが。シーズンの練習では、これに2.0mの間隔も入って、往復から一方通行の3本に変わります。
一見、休息時間が短くて本数の多い冬季練習のメニューの方がきついように思いますが。実は、シーズンの練習の方がきついんです。その理由は、「強度」です。休息をしっかりとって、全力で走る環境を設定してあげれば3本で十分に。冬季練習からシーズンの練習に、身体が変わっていくというのはそういうところなのかなと思っています。シーズンまで、もう少し!このまま継続して頑張ってもらいます。

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 そして、今週は陸上競技部の追い出しコンパもありました。実際のところ、この4年生とは、ほとんど関われていないので、僕の口から「よく頑張りました」とは言えないな、と思って。。。4年生が話した内容を聞いて感じたことを最後の話しとして話しました。

 高校生までは、多くの生徒が何かしらの部活動に所属して、授業が終わった後の放課後には同じように部活動に励むかと思いますが。大学生になると、逆に部活動をしている学生の方が少数派。大学生になると、バイトもできるし、まとまった休みで友達と遠出もできる。本当にいろんなやれることがある中で、あえて陸上競技を選んだ理由やその意義について、ぜひ学生に考えて欲しい、という趣旨の話をしました。「なぜ、陸上をするのか?」という、ある種、哲学的なことを考える機会に晒されることも、大学陸上の醍醐味だと思います。

 

 一方、弟の方もトレーニングを継続しています。

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