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九鬼の記事vol.26(2020.06.08)


0.今週の記事のレビュー

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「今週の記事のレビュー」では、本記事を簡単にまとめています。★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆

1️⃣今週の学び:今週の学びは、「ゼミの内容」と「オンライン勉強会」。

2️⃣今週の陸上部・巧のトレーニング:1.9mのミニハードル走。いよいよ、狭くなってきましたね🤔

3️⃣今週のオススメ論文:今週の論文は、「ビートルートジュースの摂取が、間欠的運動のパフォーマンスに及ぼす影響」。藤井先生が紹介されていた、エビデンスのあるサプリメントとして広く注目を浴びています。今回は、そんなビートルートの摂取がパフォーマンスに及ぼす影響について検証した論文を紹介します💪

4️⃣時事ネタ・記事の紹介とコメント:野球とサッカーの試合再開が決定👏

5️⃣Q&A:続けてのコメント、ありがとうございました🙏回答をお楽しみに〜


1.今週の学び

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「今週の学び」では、今週のできごとから九鬼が感じたことについて述べています。主にトレーニング・コーチングの現場での気づきを発信したいと思います。
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 今週の学びは、「ゼミの授業」と「オンライン勉強会」。


 以前にも出したと思いますが、今週の学びはゼミの内容から。

 4年ゼミでは、各種測定方法を説明していっています。そして、今週のゼミでは垂直跳びの測定方法と分析について。
垂直跳びというのは、その跳躍高が脚のパワー発揮能力の指標として用いられています。

 さらに、詳細に分析すると、短縮性収縮でのパワーや伸長性収縮でのパワーなど、より詳細に見ることもできます。

 測定風景はこんな感じですね。

 これは、地面に加わった力を測定できる機械の上でジャンプしているのですが、この測定方法は本当に世界中でスタンダードな測定です。
その分、新規性という観点では、なかなか難しくて、結構出切った感があります。笑

 そんな中で、面白いのは、疲労のモニタリング指標として使用する方法だと思っています。

 と、いうことで。先週に続いて、自分で自転車エルゴメーターの30秒を全力で実施。その前後で垂直跳びの変数がどのように変わるかを、デモンストレーションで行ってみました。

その結果がこちら↓↓

画像2

 面白いのは、自転車は基本的にコンセントリック(短縮性収縮)なので、ジャンプの変数としてもコンセントリックなパワーの方が低下してそう...
n=1で統計的な話はできないですが。

 こうやって考えると、垂直跳びが、ちゃんとその前の運動とそれに伴う疲労を反映しているんだなーということがわかりますよね👏


 そして、ここからはオンライン勉強会の質疑応答を振り返り💪心理学で、非常に興味深い内容でした👏

Q:表情を意図的に変えるときの、感情の抑制について
A:対処の方法として、抑制というよりは調節するために表情を使う(上乗せする)のがいいと思います。
Q:私は長距離を走っている時に「フロー」の状態になることがあります(ランナーズハイともいいますが)。この時、脳ではエンドルフィンが出ていますが、スポーツ心理学の観点からみてどのようなメリットがありますか。また、フローに入るために競技や運動に入る前の事前の準備で大事なことは何でしょうか。
A:こうしたらゾーンになれるというのはまだわかっていない。ただゾーンに入ったことがある人からの話では、感情が(スライドで示した図の)真ん中に入るようになっていると言われています。
A(竹澤):ゾーンかわかりませんが、気持ちよく走れることがありました。成績もよかったです。
Q:指導者ですが、競技会でこちらの緊張や不安が顔に出て、それが選手に伝わって悪影響を与えてしまうことが多いのですが、どのように心がけるべきでしょうか?
A:まさに、選手だけじゃなくて指導者にも感情の可視化、言語化をしてほしいと思います。指導者が選手に素直な気持ちを伝えるのも大事です。感情を隠してもすぐにわかってしまいますし、あまりよくありません。
A(竹澤):選考会では顔に出てしまって、選手を委縮させたことがあります。
Q:タイプAの選手は怒りの二次感情を持つ場合が多く見開けられますが、それをパワーに転換するエッセンス的なものはどういうものがあるでしょうか?ご教授お願いします。
A:タイプAは、正論派、正義感派。なぜそれだけ怒れるのか、その人の強いこだわりを一緒に考えます。一緒に確認合うのがいいと思います。
Q:より考え方を学ぶための書籍などはありますか??
A:内発的動機付けと自立的動機付け(速水敏彦)がおすすめです。読み応えがあります。
Q:これから毎日の練習日誌に自分の感情も書こうと思ったのですが、練習日誌の書き方のコツがあれば教えてください。
A:本当の感情を書くことが大事なので、感情を殴り書くのがいいと思います。きれいに書くとうまく言語化できません。余裕があれば、なぜこんな気持ちになるのか理由を添えて書くとよりよいです。
Q:トラックレースの時に多いのですが、アップの時は問題ないのですが、最終コールが終わりトラックに入って流しになった瞬間ガチガチになります。どの様に心掛ければ良いですか?
A:それはアップの思考と、トラックに入ったときの思考が変わっていると思います。それに合わせて対処の種類を変えるのがいいです。
Q:よく他人を妬んでしまう自分が嫌いです。感情を抑制せずに認めるとは、具体的にはどのようなことが挙げられますか?人に話す、独り言でつぶやく、ノートに書きだすなどですか?もしくはその他人を認めることが大切ですか?
A:他人をねたむのは、それだけ本気で思っていて、エネルギーがあって素敵な感情です。それをポジティブな行動に移すことが大事です。相手に話すのもありです。その際は、ただただ聞いてくれる人に話すとよいでしょう。そうすると、他人を認めることができるようになります。
Q:私は、しんどい練習をしているときや、うまくいかない時ほど笑顔で乗り越えていこうと思って取り組んでいるのですが、そうするとふざけている、あるいは集中しろとよく言われてしまいます。そのような場合に、上手に乗り切る方法はないでしょうか?
A:話合ってもらえるなら話し合ってほしいですが、難しいところです。ほかの方法でポジティブになる方法を見つけるのが一つです。もう一つはチームの間には分かり合える人もいるので、その人の間で笑顔になるのもいいです。
Q:競技練習で罰走やミスがなく終わるまで練習をやめないなどを目にすることがあります。心理学の観点からどのように考えられますか?
A:ネーミングに問題があると思います。ミスを認めて、ポジティブにとらえて意味づけができてするのならいいのですが、罰というと誰かに強制されていることになります。やらざるを得ないとしたら、個人で意味を変換するのがいいと思います。
Q:感情をコントロールできない選手に対して,指導者として本日の内容などを教える方が良いのか,気づかせるようなアプローチが必要なのか,ご教授ください.
A:理論的な話をしても、相手の机が散らかっていたら意味がありません。まずは言語化して、一緒に脳の中を片付けるのがいいです。そのあとに理論の話をするのがいいと思います。


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