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Google「検索結果を決める主な要因」ページにおける日本語Ver.と英語Ver.の微妙な違い

8月24日、Googleは『「検索の仕組み」ページを再設計し更新した』とTwitterで発表しました。

元々このページは、日本語ヘルプも存在し、インデックスの仕組みや便利な検索サービスを紹介するためのページです。SEOというか検索エンジンの仕組みが良くわからないという人に説明するためにはピッタリでしょう。

24日時点で日本語ヘルプが存在しないディレクトリやページが一部追加されていますが、内容としては基本的にコンテンツの配置位置の変更や文言の微調整に留まっています。

ただ改めて見直してみると、特にSEO的に気にしておきたい「検索結果を決める主な要因」を記載したページについて、英語Ver.をGoogle翻訳にかけた内容と、現在の日本語Ver.の内容に今回の更新以前から微妙な違いが見られていたので、その主だった差分を簡単にまとめてみました。

▼対象の英語Ver.ページ「ランキング結果について」

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▼比較対象の日本語Ver.ページ「検索アルゴリズムの仕組み」

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URLやレイアウトは違えども、検索結果を決める主な要因について「検索意図」「関連性」「品質」「使いやすさ」「文脈」と5つに分けて説明している点では同じです。

ただそのうち、「関連性」と「品質」に気になった違いが見られたのでピックアップしました。

※翻訳による微妙な文脈の違いではなく、文言の追加削除と変更のみにフォーカスしています。

「関連性」の差分①

以下、日本語Ver.ページより抜粋

次に、クエリに一致する情報が含まれるウェブページを探します。ごく基本的な検索を行った場合、アルゴリズムはインデックス内で検索キーワードを探して適切なページを見つけます。そして、そのキーワードが登場する頻度やページ上の場所(タイトル、見出し、本文中など)について分析します。

以下、英語Ver.ページより翻訳文章を抜粋

次に、当社のシステムはコンテンツを分析して、探しているものに関連する可能性のある情報が含まれているかどうかを評価します。
情報が関連しているという最も基本的なシグナルは、コンテンツに検索クエリと同じキーワードが含まれている場合です。たとえば、Webページの場合、それらのキーワードがページに表示されている場合、またはそれらがテキストの見出しや本文に表示されている場合、情報はより関連性が高い可能性があります。

文脈としてはほぼ同じですが、「キーワードが登場する頻度」という文言は英語Ver.にはありません。

「関連性」の差分②

以下、日本語Ver.ページより抜粋

「犬」を検索する場合、必要なのは「犬」という単語が何百回も出現するページではありません。つまり、ただクエリの言葉を繰り返すだけでなく、クエリに対する答えが含まれているページかどうかを見極める必要があります。そこで検索アルゴリズムでは、犬の画像や動画、犬種のリストなど、関連するコンテンツがページに含まれているかどうか分析します。

以下、英語Ver.ページより翻訳文章を抜粋

「犬」を検索するとき、「犬」という単語が何百回も含まれているページは必要ないでしょう。そのことを念頭に置いて、アルゴリズムは、犬の写真、ビデオ、さらには犬種のリストなど、キーワード「犬」以外の関連コンテンツがページに含まれているかどうかを評価します。

これも文脈としてはほぼ同じですが、「特定のキーワード以外の関連コンテンツがページに含まれているかどうかを評価します」という旨の文言が英語Ver.には含まれています。

「品質」の差分①

以下、日本語Ver.ページより抜粋

これらのアルゴリズムでは、ウェブが提供できる最適な情報を特定するために、コンテンツの新しさ、検索キーワードが出現する回数、ページのユーザー エクスペリエンスの質など、さまざまな異なる要因を分析します。
また、内容の信頼性や権威があるかどうかを評価するために、同様のクエリについて多数のユーザーに評価されているサイトを見つけます。

以下、英語Ver.ページより翻訳文章を抜粋

関連するコンテンツを特定した後、当社のシステムは最も役立つと思われるコンテンツに優先順位を付けることを目指しています。これを行うために、彼らはどのコンテンツが専門性、権威性、信頼性を示しているかを判断するのに役立つシグナルを特定します。

品質を定義するアプローチが、日本語Ver.と英語Ver.で微妙に違いますね。

英語Ver.には「検索キーワードが出現する回数」などがない代わりに、専門性、権威性、信頼性(E-A-T)のシグナルが重視されているような言い回しです。

「品質」の差分②

以下、日本語Ver.ページより抜粋

また、内容の信頼性や権威があるかどうかを評価するために、同様のクエリについて多数のユーザーに評価されているサイトを見つけます。検索内容に関連する他の著名なウェブサイトがそのページにリンクしている場合は、情報の質が高いことの確かな証拠となります。

以下、英語Ver.ページより翻訳文章を抜粋

たとえば、これを判断するために使用するいくつかの要因の1つは、他の著名なWebサイトがコンテンツにリンクまたは参照しているかどうかを理解することです。これは、情報が十分に信頼されていることを示す良い兆候であることがよくあります。
検索品質評価プロセスからの集約されたフィードバックは、システムが情報の品質を識別する方法をさらに洗練するために使用されます。

太字部分、英語Ver.には品質評価プロセスからのフィードバックが利用されている旨が記載されています。

そのままアルゴリズムに反映されているものではないとはいえ、評価者向けの品質評価ガイドラインを読み込んでおくことは大事ですね。

まとめ

「検索結果を決める主な要因」の英語Ver.と日本語Ver.の4つの差分についてまとめてみました。

▼英語Ver.との主な差分まとめ
・英語Ver.には「キーワードが登場する頻度」という言葉が出てこない
・英語Ver.には「特定キーワード以外の関連コンテンツがページに含まれているかどうかを評価している」と記載がある
・英語Ver.の品質評価の言い回しは、専門性、権威性、信頼性(E-A-T)のシグナルを重視している」と読み取れる

特に下2つが着目すべき部分かなと思いますが、目新しいというわけではなく「そんなのいまさら当たり前な話でしょ」という内容である点は否めません。

とはいえ、特定のキーワードの関連コンテンツの調べ方(見せ方)や、専門性・権威性・信頼性をシグナルとしてどのように識別してもらうかというのは今のSEOにおいては重要なファクターで、それ故にSEOマーケターとしての腕の見せ所でもあるということは再認識しておくべきでしょう。

※2021/8/24時点での情報です。

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