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白い建物

晴海埠頭ターミナルには、ピロティーといったような感じの広場が建物内にある。小学生の頃、体育館の下の階にピロティーがあったので、それを思い出した。ピロティーという響きが良い。

訪れた日は平日、数人ちらほらいるだけで、どこもかしこもガラーンとしていた。これから何かドラマでも始まるんではなかろうか、という雰囲気の舞台セットのようにも見えてくる

この建物が築何年なのかは知らないが、壁などが少し剥がれていたり、テープの跡などが少し見える。壁から外光が射し込んで、立体なのか平面なのか、私は目の当たりにしているのによく分からない感覚になった。壁の線から何かが発光しているように見える。

これは外の広場であるが、無限に続きそうな柱と窓が異次元のように見えた。実際にはその柱と窓にも終わりがあるのだが、このように最後まで写さずに途中で見切れているのが、あとから写真で見ると、想像の世界に入り込んでいきそうである。

これはモロッコの白い建物で、私には珍しく随分と思い切ったトリミングをした。ドアが少し開いている右上や、窓の青が白と良い相性となっていて良い。空が青いのと、緑を少し入れて非現実なのか現実なのか、写真に収めてしまうとさらによくわからなくなってしまう。

白は私たちに想像力を与える。

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