まずは黙って聞く
学校の先生に「人の話を黙って聞きなさい」という指示で朝礼やらホームルームを黙って聞いていた。聞き流していただけで、なんの身にもなっていないような気がしていたけれど、習慣というのはそう簡単に私から離れず、いやむしろ黙って聞くことが好きなのかもしれないとさえ今になって思う。
黙って聞くという習慣は、意識を集中させる訓練でもあるし、聞いているうちに自分の中に意見が生まれ、けれどもそれはまだ内側に止めたままで聞き続け、すると今度はさっき生まれた意見とは全く別の考えが生まれたり、あるいは話している人に納得するときもある。
写真を見たり映画を見ているときも、まずは黙ってじっと堪えて見て、そこからわき出るものを自分の中でさらに考えて、それが新たな原動力になったりするから、とにかくまずは黙って聞くことが全ての始まりなのかもしれない。いや、きっとそう。
マガジン一服のバーフライ の書き起こしをしながらそんな風に思った。
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