感覚遊びの大切さ。 感覚遊びは脳を育てます。


以前、アメリカに住んでいた頃、ランチのお誘いを受けて、夫婦で友人宅にお邪魔した事がありました。

みんなで囲むテーブルには、ハイチェアに座った1歳半~2歳くらいの女の子がいて、みんなで一緒に食事をとりました。

その日のメニューはトマトソースベースのスパゲティ。自分の目の前に食事が置かれると、その女の子は真っ赤なトマトソースがかかったスパゲッティを、豪快に手づかみで食べはじめ、親に介助されることなく最後まで一人で食べきっていました。

親である私の友人は、こぼさないか、ソースが洋服につかないか、などといったことには全く気にも留めない様子で、むしろ私たちとの会話やランチを楽しんでいて、アメリカ人は豪快だなと感心したことを覚えています。

子どもが食べ終わった後は、ご想像の通り、床、テーブル、手、口の周りと、あらゆるところがトマトソースだらけでしたが、友人は「上手に食べたねー!Good job!」と娘を褒めていました。


療育セラピストという職業柄か、ついつい子どもの様子を分析してしまいがちな私は、手を使って自由に食べる行為は、子どもに2つの学びをもたらすなと考えていました。


① 能動的な生き方を子どもの時から身に着けること
自分の人生は、他人から与えてもらうのではなく、自分の力で自分の心を豊かにし、自分の力で生きていく。” Go get it.”といった能動的に生きるスタイルを子どもの時から学んでいます。


② 手の感覚(触感)発達を促すこと
ベタベタしたソース、柔らかくなった野菜、少し固めの肉、ツルツルしたパスタなど、あらゆる感触を手は感じています。手づかみ食べをしている時は、手が感触を学んでいます。


特に幼児期は、感覚遊びを多くとりいれることで発達の土台を整えることができます。感覚を使った遊びを沢山することで、脳幹が育つからです。

日本では夏になると泥遊びを行う保育園が多く存在し、これは子供の発達においてとても有効だと思います。

アメリカの保育園では重要性を理解した上でさらに意図的に感覚遊びを取り入れています。例えばシェービングクリーム、調理されていないお米、形の違う豆などを使って、子どもに思い切り遊ばせます。絵を描くときも、クレヨンや色鉛筆ではなく、手にたっぷりと絵の具をつけて手で描かせます。フィンガーペイントです。


今日のMaorisサークルでは、療育での果物をつかった感覚遊び、そして感覚過敏のある発達障がいの男の子にどのようにして感覚遊びを可能にしたかといった記事を紹介しています。


「発達促進に正解なんてない。正解がないから面白いともいう。
ダメならば、別の手を見つければよい。結果がでなくても、経験という沢山の引き出しはできているから。いつかその引き出しが役立つことだってある。
そして決して諦めてはいけない。目の前のことを諦めることは、その子の成長を諦めることだから。」

感覚遊び、ぜひご自宅で色々楽しみながら試してください。時間はありますからね。笑

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