#36 プロセス編 ジュエリーブランド3年目の振り返り そのⅡ 3つのスキル
[ ブランド設立までに学んだ3つのスキル ]
1. イラストレーター&フォトショップ
まず始めに、コンセプト設計をした後、ブランドロゴを製作した。
外注するか迷ったのだが、最初で完璧を目指す必要も無かったので、自分でデザインした。
いずれも芸大時代に触ったことのあるソフトだったが、本格的に使いこなすスキルまでにはほど遠かったので、Udemy(ユーデミー)という買切りのWeb講座で学ぶことにした。
22時間程度の講義で¥3,800-程だったのだが、実践しながら丁寧に講義してくれていたので、とても学び易かった。
職業柄CADが使えたので、基本操作はすぐに習得できたので、一番単純な操作でブランドロゴをつくってみた。
Webデザイナーの友人に色々とレクチャーされながら、何とか完成した。
当初デザインしたロゴで最初はオンラインストアをオープンさせたのだが、オリジナル商品の刻印や、ショッパー(紙袋やケース)の刻印データで金版をつくる際に、細かすぎると発注出来ないことが判明し、現在利用しているロゴにリニューアルしたという経緯がある。
最初から完璧を目指したいところではあるが、進めて行く上でのトライアンドエラーはつきもの。
これからもアップデートを繰り返して成長していきたい。
2. Shapr(シェイパー)
このソフトは、iPad専用のアプリである。
工業用製品等をモデリング出来る3Dcad。
ジュエリーの原型を形成する上でとても重要なスキルであり、これは外注もできるのだが、それこそナカムラの得意分野ということで学ぶことにした。
これは完全に独学。
アプリ上に搭載されているチュートリアルがあるので、器用な人ならCAD経験者でなくても充分使えるアプリだと思う。
最近はテクスチャーの種類もアップデートされ、本物さながらの演出も可能になってきた。
ジュエリー業界では、建築業界でも使用されているライノセラスが一般的である。
もしくは、3Designという写真のようにレンダリングできるソフトもあるが、導入に初期費用がウン十万ウン百万とかかるので、個人レベルでの運用には現実的と言えない。
Shaprなら、年間数万円のサブスク形式になっているので、初期費用を抑えるにはとても使いやすい。
ちなみに、これで作成したデータは、ジュエリーの金属を作成する為のゴム型をとる原型用データとなる。
MaoBissLupinのジュエリーのほとんどはこの作成データから製作している。
ただし、複雑なデザインや、細かすぎたり、変形していて描き起こせないものはもう少し制度の高いデータを使ったりしており、全てのデータが作成できるわけではないので、本格的に学びたい方は、まず作りたいものを検討してからそのデザインに合わせたソフトを使用されることをお勧めする。
3. 撮影の仕方
ブランドの世界観を伝わるものに表現するもう一つの手段となるもの。
そして、SNS上で発信する上でも最も重要なツール。
これは色々と試行錯誤と、先人の発信している情報からの学びも得た上で、結論は自分で一眼レフを握って経験値を上げていくことが、一番納得のいく世界観を表現できるということに至った。
勿論、雑誌の切り抜きのような撮影がしたければ、プロチームにお金を払えばクオリティは保証されるが、初期段階においては、プロと言えど注意が必要だということを経験した。
それは、プロはプロでも、相性があるということ。
ナカムラも当初は4人のカメラマンに外注した。
一人目:趣味でカメラを触っていた知人。
二人目:プロ(有料)のフリーランスのカメラマン。
三人目:プロ(有料)のフリーランスのカメラマン。
四人目:プロ(無償)のフリーランスのカメラマン。
プロの3人は、カメラの技術は高いのだろう。
けれど相性が良くなかった。
どういった点がか。
・物撮りに慣れていない。
・小さい物撮りになれていない。
・小さい被写体になれていない。
・こちらの要望よりも自身の腕を試そうとする。
・センスが合わない。
・世界観を理解していない。
・私のジュエリーを好きではなさそう。
上記の如く、ザッと挙げただけでも不満が止まらない。
業界の相場(撮影単価)はよく分からないが、相対的に見て、お金を払って頼む”プロの仕事”とは感じられず、満足できなかった。
一方で、「一人目」の知人はプロではないが、私のジュエリーにとても共感してくれていた。
趣味でカメラを触っているだけあり、小さいものの物撮りも初めてのようだったが、とても楽しみながら撮影してくれているのが良く伝わってきたし、ナカムラ自身も撮影がとても楽しかった。
無償で撮って頂いたのが申し訳ないくらい、好きな写真が沢山集まった。
(サムネイルの一枚)
ただ、自分でカメラを握ることが最良というのは、好きな季節、場所、日、時間で自由に撮影出来るメリットが最大で、あとは良いカメラがあれば、ある程度納得のいく撮影ができるということがこれらの経験後学んだ。
スマホは性能が良いものも多いが、やはりカメラには敵わない。
最近はマクロレンズも仲間入りしたのでもっと、創造的な撮影をしていけるようスキルアップしていくのみ!
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