会社から徒歩10分の場所に一人暮らししよう

2017年4月。

社会人３年目に突入した年、私はなんやかんやあって転職することが決まった。

で、転職によって給料がアップ＆豊富な家賃手当の付与が決まったため

「あれ？　これワンチャン一人暮らしできんじゃね？」

となり、一人暮らしを決意した。

それまでは家族と実家に住んでいた。

通勤は片道一時間と二十分くらい。時間帯さえ選べば電車内は本を読んだりゲームをしたりするくらいのスペースはあるし、耐えられないレベルではなかった。

なにより実家暮らしなら家賃光熱費は折半なので金銭的に余裕が出る。

だからわざわざ一人暮らしをする必要がなかったのだが、やはり一度は一人暮らしをしてみたいと思っていたのだ。

給料アップによって金銭的な不安が消えるのであれば、一人暮らしを躊躇する理由はなにもない。

だから「会社から徒歩10分の距離に一人暮らししよう！」と決めた。

通勤電車に乗る必要がなくなるのだ。

往復２時間超の時間が浮く。

電車遅延に怯える必要も、台風や大雪に足止めを喰らう心配もない。

満員電車に詰め込まれるストレスもなく、

通勤中に便意に襲われ地獄の苦痛を味わうこともなくなる。

会社終わりに終電を気にすることなく遊び倒すことが出来る。

最高ではないか。

私のそれまでの時間割はこうだ。

７時に起床、飯と弁当作り。

８時に出立。

９時に会社の最寄り駅に到着。

９時～９時半までカフェで執筆。

１０時に出社。

１９時に退社。

２０時半に帰宅、飯と風呂。

２１時半から自由時間。

２３時就寝。

家で自由に使える時間は７～８時と２１．５～２３時のわずかな時間。

飯や風呂の時間を除けばさらに減る。

電車内で本を読んだりなど出来るが、テレビゲームなどは到底できない。

それが徒歩１０分ではこうなる。

７時に起床、飯と弁当作り。

９時半に出立。

１０時に出社。

１９時に退社。

１９時半に帰宅、飯と風呂。

２０時半から自由時間。

２３時就寝。

自由時間が７～９．５時、２０．５～２３時に増える。

素晴らしいではないか。

会社の近くに住むと生活習慣が乱れるという人もいるだろうが、

自分は几帳面な性格ゆえにこのスタイルが崩れることはないだろう。

夢のような生活だ。

この夢が手に届くと分かった時、これまで何とも思わなかった通勤中の時間がひどく煩わしく感じるようになったほどだ。

というわけで、私は初めての転職と同時に初めての一人暮らしを決意。

初めての不動産屋に向かうことになる。

次回に続く。