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#24サスティナブル調査隊

今日は、安全な水を家庭に送る仕組み、上水道について考察していきます。

上水道の仕組み

みんなさんが毎日使う水道水を作るには、大まかにまとめると以下の様な流れです。

先ずは、水道水の元となる水を河川やダムなどから浄水施設に取り込みます。

河川やダムから取水された水には泥や小さな粒子が含まれています。
その水に含まれた汚れなどを沈殿させるための薬剤を用いて処理します。

そして、上澄みの水をろ過をすることで水道水が作られます。
この作業を浄水場がになっています。

詳しくは、リンクのイメージ図をご参考にしてください。

そして浄水場から家庭までの給水の仕組みですが、浄水場で作られた水道水は、送水ポンプで送り出され、送水管という大きな水道管を通して配水池にいったん貯められます。

配水池はどの家庭でも水道水がよく出るように、高所に設けらられています。
そして配水池から配水管を通って家の近くまで来た水道水は、給水管に入り、水道メーターを通って各家庭へ届けられるのです。

その水の通り道である水道管は、私たちが生活するこの街に張り巡らされています。
また水道管には、その働きで分けると4つの種類があります。

導水管
井戸から水をくみ上げ水源地の浄水場に水を送る水道管
送水管
水源地から高台等にある配水池へ水を送る水道管
配水管
配水池から給水先近くへ水を送る水道管
給水管
配水管から分岐して各家庭へつながっている水道管及び宅内配管

例えば送水管の太さは最大で2.4mあり、中は自動車が入るくらいの大きさとなっています。

民営化が推進される日本の水道

現状、日本での水道事業は自治体などの公的機関が設備を所有し運営しています。

しかし2019年10月1日から、消費税率が8%から10%へ引き上げられたのと同時に、「改正水道法」が施行されていたのです。

これは水道民営化を推進するもので、その是非をめぐって物議を醸した末、昨年12月に臨時国会で成立しています。

これを受け、最初に動いたのは宮城県です。

水道事業の運営権を民間に委ねるコンセッション方式導入の関連条例改正案が宮城県議会で可決され、宮城県で2022年4月から上水道と下水道、工業用水が民間で運営される見通しなりました。

過去に浜松市が2018年、下水道事業に導入した例はあるが、上水道事業では全国で初めてとの事です。

日本の水道事業の現状を見ると、その半数は赤字経営であり、民営化によるコスト意識の改善など、メリットも期待されますが、民営化による問題も抱えています。
世界の事例を見ると、その中には民営化によって料金の高騰や質の低下が起きているようです。

フランスのパリでは25年間で水道料金が約3倍になり、再度公営に戻された実状があります。

他では、南アフリカは民営化で水道料金が上昇し、貧困家庭の人々は支払えず汚染された川の水を飲むなどして、コレラに感染するなど、再び公営に戻されています。

このように必ずしも成功する事例ばかりではないですが、水道網が整備された先進国の課題を解決し、水道事業を維持するためのあり方を日々検討する必要があります。

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その他参考サイト



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