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食品工場経理担当の備忘録            2 考えた事 2.3 導入検討からPL作成の事前作業へ

1.売上部門設定の基本的方針の決定

前回の、考えた事2.2から続く導入に向けた事前作業で、最初に行ったのが、売上部門をどの様に設定するのか、その基本方針を決定する事でした。

食品製造業は、製品分類が定められており、製造販売する製品の分類に従い製造許可を保健所に申請し、審査を受けて、許可を取得せねばなりません。

そこで、この制度を利用して、売上を”1許可=1売上部門”と、設定する事にしました。

しかし、同じ許可内製品を原料に二次加工し、その製品群の売上シェアが大きい場合は、該当する製品群を”問題の的を絞る”目的で別部門としました。

下の図は、その例の一部です。

※ 豆乳は仕掛品で、おからは、基本的に廃棄される場合が多い為

仕入の原材料や製造経費についても、同様に使用する製品の分類に応じて、部門を設定するという基本方針を決め、作業を開始する事にしました。

2.部門設定に向けたコード作り

売上分類を始める際オフコン同様、部門に応じて製品に数字コードを振り、同一製品でも似姿(例・1kg入と2kg入等)が違えば別としました。

なぜなら、荷姿の違いは製造工程が異なる場合が有り、内容量の相違は、使用資材など原価計算に必要な要素が、変化する可能性を考慮からでした。

数字にしたのは、テンキー使用によるコード入力が最速ですし、覚え易いというメリットも有りましたから、迷いはありませんでした。

コードに関する詳しい説明は、次の”実行した事”の中で触れて行きます。

3.コードの完成と思い出した忘れ物

完成したコードの基本的な構成は
① 覚え易さ
② 検索のしやすさ
③ 入力の時短化
以上の3点を中心に考えて、
① 類似製品には近い数字使用→覚え易く取集し易い
② コードの一桁目は部門を表す→部門の特定
③ コードの桁ごとに役割を設定→二桁目は類似性を表すなど、
④ 製品コードは同一桁数で設定→構成の同一性
など、データを多項目に分割する事で、業績に問題のある的の絞り込みを細かく且つスムーズに実行できる設定、を目指しました。

 仕入システムについても、基本的には同じ考えでしたが、その他、”仕訳科目”も考慮に入れて、コード設定を行いました。

但し、仕入品の中には複数部門で共用したり、使用目的が共通の別仕入品が存在し、その場合は品名の頭に”~部門用”を付け、区別しました。

※ 仕入品は後に改良を加え、頭部分を部門から製品名に変えてコード増加による混乱を回避し、更に、データの詳細化は精度上昇も可能にしました。

これで、いよいよ実行に移す段階になったと判断し、作業を始めようとした時、部門別PL作成は、最終目標ではなかった事に気付きました。

つまり、最終目標達成の為に考えをまとめ、実行しなければならない大切な作業を忘れていた事を、思い出したのでした。

次の投稿で、忘れていた大切な部分について、書きたいと思っています。

最後まで、お付き合い頂き、ありがとうございました。

#食品 #経理 #原価 #粗利 #業績

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