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食品工場経理担当の備忘録      2 考えた事 2.4 PL事前作業中にレシピ作成の必要性に迫られる

1.忘れていた最終目標

前回の”考えた事2.3”で書いた、忘れていた大切な事とは、部門PL作成の対応はこれで良いけれど、最終目標は単品粗利の把握と分析という事でした。

そう言えば、最終目標に辿り着くには、労務費(人件費)の単品配分が必須条件なので、労務費の把握を最後にしたのでした。

そこで、製品に対して労務費の配分を行う方法を知る為に必要な事を、考えてみました。

2.製品把握と方法の模索

部門別PLの製造原価を、製品ごとに分割するのには、原材料、労務費、製造経費を、それぞれ分割にしなければなりませんでした。

また、労務費に関しても、分割方法を見つけねばならず、経費についても同じことが必要でしたので、改めて考えた事が、下の様な道程図でした。

目指すはいつでも「当たらずしも遠からず」の数値でした

その為にどうしても必要だったのが、全製品の詳細を個別に知る事で、先ず、部門ごとの製品レシピ一覧をパソコンに作成しようと考えました。

3.驚きの提案と結果

早速、生産部の部門ごと担当者に製品レシピ一覧の話をし、検討をお願いすると、少し時間をおいて、生産部からはさらに一歩進んだ形で
① 製造する製品レシピと工程表を時系列で表記
② 工程上の時間経過と実施担当者を同時に記入
③ 製品カルテ的な工程管理表として使用
④ 一枚のシートに印刷し保管
⑤ 問題発生時にはチェックシートとして使用
という、当時としてはかなり先進的な、提案となって帰って来ました。

更に運用面では、
① 毎日、原本のコピーに手書きしていた製品毎の管理表を、PCから印刷    
  できれば手間が省ける
② 作業員もPCの扱いに慣れるし、一石二鳥の効果が期待出来る
という、理由も含んでおり、かなりの驚きでした。

自身としても、レシピに加え製造工程まで分かれば、これに越した事は無いので、難しいとは感じましたが、提案を引き受ける事にしました。

おまけに、製造に掛る時間割まで、知る事が出来る訳ですから、これ以上の製品把握は無い、と考えれば尚更でした。

これによって、部門PL作成後の最終目標である、製品単品当たりの原価管理に至る、下の図のような行程が、見えて来る事になりました。

ここでも目指すは「当たらずしも遠からず」の数字(5%以内の差)でした

完成までには、時間は掛りましたが、これらにファイル群の作成は、自身が抱えていた幾つかの問題点を、一気に解決する糸口となりました。

それどころか、この後の作業を容易にする為の、思いもよらない”副産物”を生み出していたのでした。

次回の投稿は、この”副産物”とは何かを、書きたいと思っています。

最後まで、お付き合い頂き、ありがとうございました。

#食品 #経理 #原価 #粗利 #業績

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