食品工場経理担当の備忘録 4 実行した事 仕入と支払・原材料 4.3 原材料と製品の関係と仕入コード
1.部門PL作成の糸口としての仕入コード
売上管理・仕入管理・会計転送の三つのシステムを、データベースで繋ぎ運用する目的は、初めから決まっていました。
売上・仕入に入力されたデータから会計ソフト(弊社の場合は「勘定奉行シリーズ」)利用可能な仕訳を会計転送で作成し、会計処理する為でした。
このデータの流れだけで、月次試算表が作成出来れば、経理にとっては画期的であり、その先のソフト内機能を利用して
① 部門別製造報告書
② 部門別PL
③ 製品単品ごとの製造原価
など、更に発展した管理と分析が、出来るのではないかと考えていました。
最終的に単品製造原価算出する為に必要な、売上部門別PLを作る目的のシステムで、「仕入品を部門別に自動仕訳する設定」である事が必要でした。
そこで必要になって来たのが、その為の糸口探しをする作業、という事になった訳です。
2.糸口はやはりレシピ付工程管理表
糸口探しのイメージは、下の図の様な作業でしたので、
直ぐに頭にひらめいたのは、レシピ付製造工程管理表でした。
製造各部門担当者と作成した原材料一覧とレシピから、最初に単体で部門分割可能品を抽出した後、用途別にまとめる作業を行いました。
3.仕入品のコード設定への道筋が完成
原材料を三つに区別した目的は、仕入品にコードを設定する為で、
主原料=「未加工食品」
副原料=「加工食品」
添加物=「その他食品以外」
当初の考え方は、この様に単純なものでしたが、作り直したのが下の図で、
但し、二次加工の際に原料として使用する製品は、仕入品では無いので除外としました。
ここで改めて、三種類の原料のレシピ中の使用(投入)順を確認してみると、一部の製品を除き、想像通り、主原料→副原料→添加物の流れでした。
この流れを基に、原材料設定の際に使用する、仕入コード頭の数字の順番は、小さい数字から主原料→副原料→添加物の順で割振ると決めました。
数字の順番が決定した事で、原材料を用途ごとに集めて、頭の数字を振り分ければ良いだけになり、後の作業はスムーズに行えるようになりました。
余談ですが、現場のアドバイスに、名前がカタカナ+横文字の仕入品は、液糖類が多く、目的により添加物扱いなので、要注意というのが有りました。
確かにその通りで、この手の仕入品は糖類でも、投入順が最後だったりと、他とは異なる特徴を持つと知る事で、経験上とても良い勉強になりました。
更に、製品名がカタカナ+横文字の仕入品は、使用目的不明の品が多く、必ず現場に確認を行う事を、習慣にする必要性を認識出来たのも収穫でした。
製造工程図を利用した事は、ここでも正解で、作成して本当に良かった、と思いつつ、考察の積み重ねの大事さも、改め痛感した次第てした。
次回の投稿は、原材料の仕入コードについて、具体的に書きたいと考えています。
最後まで、読んで頂き、ありがとうございました。
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