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実は怒りが収まらない

明日から、新しい職場に初出勤する。ダブルワークなので、もうひとつの職場は昨日から研修に入っている。覚えることが多くて不安だけれど、どちらもやりたかった仕事。
前の職場を辞めるにあたっては、昨年11月に、まず同僚たちに退職日について意見を聞いた。相談して、引継や大きな仕事に支障がないように退職日を決めて届を出した。2か月以上前に、退職届を出して、以後は引継・残務整理で1日たりとも有給消化などできなかった。もっと言えば、定休日に自宅で引継書を作り、添付ファイルで職場にメール送信して執務時間中には通常の仕事を優先した。
有給休暇は25日残っていたので、買い取り精算を申し出たが、拒否された。
それでももうこだわらなかった。私はきちんと仕事をしたかった。

転職は、退職が決まってから知り合いや先輩方に声をかけ、何か求人があったら教えてくださいと頼んだ。
かなり用意周到に準備をした…はずだった。それなのに。

そんなときに、夫の会社の人事異動で、単身赴任を終えて帰ってくるというのだ。内示が出たのは異動の半月前だ。こっちは4か月以上かけて準備をしてきた転職なのに。
人生とは、計画通りにはならぬもの。計画通りに運ばない方が、長い目で見た場合は良かった、ということも少なくない。


だけどそれとは別に、
いったいこれはどういうことだ。
夫の会社はナニサマだというのか。いまや共稼ぎがあたりまえだとうそぶく社会(私は敢えて『共稼ぎ』という言葉を用いる。専業主婦も、働いているからだ。外に出て賃仕事をすることだけが働くことではないからだ)ならば、夫の所属する会社がいきなり、ひとことの確認もせずに配偶者の仕事の妨害を平然とやってのけるのはどういう了見だ。いまや共稼ぎを「あたりまえ」とうそぶき、配偶者の家族手当は20年前に廃止にした夫の会社よ。
有無を言わせぬ人事異動は、社員の妻子・尊属や卑属等の扶養家族の生活も丸抱えで面倒をみていたからこそ赦されたことであると言いたい。配偶者の仕事の妨害をすることは、他の事業場の迷惑を顧みない横紙破りであろう。
他者・他事業場の権利の侵害を平然とやってのけるのは、許されるのか?
専業主婦を貶め、叩いてもいい存在にして世相をあおるのであるならば、夫ひとりの給与で家族全員の生活保障ができた時代・夫を雇用する職場が家族全員の生活を丸抱えして次世代の再生産までできた時代のやり方を会社に都合のいい部分だけ残してはいけないだろう。
私は、事情を話して頼み込んで、昨日座学研修が始まったほうの職場のOJTの開始時期を遅らせてもらった。
申し訳ない。

睡眠時間を削ってはいけない、もうやすまなければ。
先ほどまで、昨日の研修の復習と演習問題をしていた。
そして身にしみてわかったのは、
私はこの仕事が好きでたまらないということだった。
難しいけど、事例演習をしていて楽しくてたまらない。
迷惑な職員でありたくない。
これから、実際にやってみるまでわからないけれど、
実は今、無神経な妨害をうけて私は怒りがおさまらないでいる。

追記:さまざまな事情が重なり物理的に無理なので、ダブルワークをあきらめてひとつに絞り、OJTを遅らせてもらったほうの仕事は辞退した。申し訳ないことなのだが、「落ち着いたらいつでもまた研修を」とのお声がけをいただいた。



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