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リゾートは好きだけどホテルの数はバランスだと思う

沖縄の博物館では、弥生時代などとても古い時代の人骨や遺物もたくさん展示されています。

その中で、ジュゴンの骨を使ったアクセサリーがいっぱいあるんですよね。

だから、昔はそれだけジュゴンはふつうにいたのだと思います。

数年前にジュゴンの親子が目撃されて、沖縄の海に光が射した気がしたけど、先日ジュゴンは死骸となって打ち上げられ、もう二度と会えないだろうと多くの人が感じていると思います。

わたしなんかはジュゴンは遠い外国のどこかにしかいないものと思っていたので、沖縄はジュゴンがいる場所だったと驚いたくらいです。

Coccoという沖縄出身のアーティストが、ジュゴンの歌を歌っていました。

その歌詞は、自然に生きる生き物たちを助けてあげたくても自分ひとりではどうにもならない圧倒的な欲望と破壊の前に、ただ祈ることしかできない絶望と、それでも自然は人間を超越して循環していくことへの畏敬の念との、ふたつのものを感じます。

青い海と青い空、太陽と風、白い砂浜。

こんなに気持ちよくてきれいなものが他にあるだろうか。

そこからたくさんのものをもらっているんだから、大事にしようと、わたしは思うんですよね。

そして自分がその場所からたくさんのパワーをもらえたから、他の人にもシェアしたいと思うし、子どもや孫にも残していきたいと思うから、ずっとこのきれいな美しさを維持できるよう人間のほうも考えて行動しようと、ふつうそう思うと思うんですよね。

わたしだけじゃなく、多くの人はそう思うと思う。

海辺にホテルがあるのはとてもありがたいです。

美しい海を体験できる場を提供しつつ、大事にしようとするホテルがあることは良いことだと思います。

ところで数年前から、星野リゾートがすごい開発をし始めてます。

去年まで犬のれーちゃんが走り回っていた緑はなくなりました。

もちろんリゾートが悪いわけじゃないけど、ここにはもうすでに残波ロイヤルとかアリビラとかウザテラスとかむらさきむらがあるわけです。

場所とホテルの数からして、これ以上はいらないな、とそう考えられたらよかったのにと思います。

リゾートホテルが悪いわけじゃなくて、要するにバランスだと思うんですよね。

そこで新しくやりたいことがあるにしても、すでにあるものたちとそこに存在していたバランスを壊さないようにするのが、全体を考える意識です。

そんなものはおかまいなしで、スキをついて金儲けしてやろう、油断してる奴が悪いんだ、世界のビジネスはだいたいそういう流れに乗っかってます。

博士は「相手を儲けさせるのが商売だ」と言っていました。星野リゾートにしてみればオレたちが来れば地元に雇用も生まれるから同じだと言うんでしょうが、それが人の弱みにつけこんでるっていうんです、スキをつくやり方は、結果的に誰も幸せにしないと思います。

人間のビジネスの前に自然であり、読谷でリゾートビジネスが成立するのは自然があってこその話しです。

アリビラの目と鼻の先まで開発してて、やな感じです、電車の座席だってめっちゃ空いてるのに隣に座られたら気持ち悪くなるじゃないですか、適度な距離感を保つことが、自然にとっても人間にとってもバランスというものじゃないでしょうか。

過剰なホテルは過剰な競争を呼び、過剰な客寄せが無駄を生んで、自然破壊になるわけです。

魅力的な場所だけど、他のホテルもあるし、あえてここには作らない、そう判断したら星野リゾートめっちゃカッコいいのに。

というわけで今後も絶賛アリビラ推しでいきたいと思っています。

#日記 #エッセイ #アリビラ #星野リゾート #自然 #生態系


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