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ブランディングって?クラブハウスのID


 個人事業の時代になった。何かできることがあれば、オンライン上のショップを開き、直接、販売することができる。コミュニケーションをとる時も、「どちらの所属ですか?」という質問ではなく「あなたはどんな人?」と、肩書ではない、自分自身を語る時代だ。

クラブハウスのアイデンティティ

 特に、音声アプリ「クラブハウス」では、そのプロフィールが「個人の看板」になる。自分は誰なのか、何ができるのか、何をしたいのか、という問いかけへの簡潔な答えを求められる。1人30秒で自己紹介。1人1分で活動紹介。そんなことができる人に、応援者が集まってくる。

クラブハウスに参入した個人は、間違いなく、その事実を突きつけられる。音声アイコンのみとはいえ、初めて会う人の前で、自分は何者であるか、を語れなければならない。それも、シンプルに手短に。

プロフィールという文章掲示欄と、自分の声で表現していく、自分。それが、クラブハウスのアイデンティティだ。

補足のIDとしてのSNS

クラブハウスでは、基本、録音アーカイブは禁止である。チャットの機能は7月に入って加わった。それまでの間は、プロフィールからのリンクで飛べるTwitterとInstagramsが、補足的IDの役割を担っていた。

 そこでは、アイコンの写真とプロフィールを見ながら、生音声のやりとりをし、名刺交換の代わりに、互いのInstagramsやTwitterで、さらに踏み込んだ情報を得て、DMで連絡を取る、というような流れが形成されていた。

話し言葉ではわからない部分を、インスタの写真などから読みとることができる。

 クラブハウスのroomが大きくなると、LINEのオープンチャット、という個人情報を守りながら文字や写真、リンク先の共有ができるサービスも多用された。

クラブハウスのノリシロ

 クラブハウスの機能が、最低限に絞られたことで、補完部分を、他社のSNSサービスに求めるようになった。できない君であるがゆえに、周りが協力して手を差し伸べた、というような状況。

これは、「足りない」という仕組みの中から、利用者が、勝手に自発的に作った流れだった。

足りてないことが、周りを繋ぐ結果になり、各社の想定以上の効果を上げつつある。win-winの相乗効果だ。

クラブハウスのノリシロは、未来の可能性への伸びしろでもある。

それは、エンジニアの意図を超えて、創造的な方向へと伸び始めている。


人間に置き換えた時

足りない存在が、周囲の存在を、クリエイティブに結び付けていく役割を担っている。

この言葉が導き出された時、これを、私たち自身の世界に置き換えてみよう。

あなたは、私は、完璧であるわけがない。

完璧を自他に望むことをやめてみよう。

その代わりに、足りない部分を補い合おう、という前提で関わり合ってみたらどうだろうか。

クラブハウスという新しい音声アプリが示してくれた。

潔く「自分にできることは、これだけで~す」と宣言し、それを認め合った時、

クラブハウスとTwitter、Instagrams、LINEオープンチャット、のようなSNS同士の活かし方を、自分たちにも当てはまると考え始めた時、

私達の世界に、新たな創造性がもたらされるかもしれない。

それは、昔の私達の社会では、当たり前だった互助システムかもしれないし、個人の世界観の変化かもしれない。

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