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一般人が月額1980円300人規模のオンラインコミュニティを1年間継続させてきたコツとか所感
こんにちは。株式会社DopeZine代表の万城目瞬です。
2020年3月に弊社のサービスである「DopeZineLab」が1周年を迎えます。
参加者数は総勢300人ほどになっており、だいぶコミュニティとしての基盤は整ったのかなと感じています。ちなみに参加費は1980円です。
コミュニティ運営をしている人は口を揃えて、コミュニティ運営は儲からないし大変。お金を目的としていると失敗するという話をしています。
これに関しては私も同意で、サブスクリプションモデルだからといって安定した収益が出るよねという軽率な考え方はとても危険だよなと思っています。
本記事では自分なりにオンラインコミュニティをある程度継続させるコツをお話していきます。
最初から人は集まらない
オンラインコミュニティ自体を開設するのは簡単です。DMMでもCampFireでも申請すれば開設できます。DopeZineLabに関しては自前にシステムを構築して作成しています。
なんにせよコミュニティを作るぞっていって作るのは簡単です。しかしながら、最初から人が集まるかと言われたら全く集まりまらないといって良いでしょう。
有料のコミュニティでは、おそらく300人くらいの人数が入っていれば一人前という世界です。Twitterでフォロワーが何万人いる人やTVに出ている芸能人でもオンラインコミュニティを開設しても100人とかそれ以下の人たちはザラにいます。
フォロワー数や認知度というのはファンの指標になりえないからです。
したがって、最初から人は集まらないです。
コミュニティ自体の魅力がないと、せっかく集まった人も抜けていくので、運営者としての魅力とコミュニティ自体の魅力がないと人は集まらないことになります。
コミュニティの質とはなにか?
コミュニティの質を考えると、「人」になります。
どんな魅力的なコンテンツがあろうとも、「人」が合わないとメンバーは定着しません。
例えば、学校を思い浮かべてみてほしいのですが、一つのクラスでも雰囲気が違いますよね。1組は体育会系だったり、2組は文化系だったりと。学校の場合、結構ここが合わないと厳しい1年を強いられてしまいます。
コミュニティも同じもので雰囲気の合わない人の場所に定着するのはかなり難しいのかなと考えています。加えて、私たちがどこかのコミュニティに入るということはなにかしらの目的があると思います。
それは仲間を見つけたい、スキルを上げたい、仕事に繋げたいなど、人にはそれぞれの目的があります。
どんなモチベーションを持っている人がいるのか=コミュニティの質になると考えています。
質を高めるには?
質を高めるにはコンテンツと居心地、挑戦が必須だと考えています。
まずはコンテンツですが、コミュニティ内にコンテンツがないと最低限のニーズが達成出来ません。コミュニティに入ってなにも無かったらなんのために入ったのか理解出来ませんよね?。せっかく数千円で入ったのになにもないっていうのは避けるべきものです。そのコミュニティに合ったコンテンツを作っていくことが必要になります。
次に居心地です。やはり運営ないしメンバーは同じコミュニティに参加しているという共通項がありますが、ぶっちゃけ言うと、赤の他人です。
そんな全く知らない人を馴染ませる工夫が必要になります。コミュニケーションツールを工夫するのは必須です。特に馴染みのないツールをいきなり使わせたりするのは離脱に大きく関わるポイントかなと。
最後に挑戦です。コミュニティというのは生き物です。生き物なのでコミュニティ自体がなにもせずに怠惰に過ごしていると、どんどん退化していきます。それはコミュニティの衰退に直接寄与するんですね。
毎日、毎月、毎年といった単位でコミュニティ全体が挑戦をしているということがストーリーを生み、コミュニティとしての深みを増していくことになります。
最近はマッチング系のサービスが乱立していることから分かる通り、よく場を作りたいっていう人がいます。ニーズがあるから場を作るっていうのはあんまりよろしくなく(うちは最初これで失敗しています)、やはりなににニーズがあるのかを定めて場を作ることをしないと必ず失敗します。
DopeZineLabでは、この課題に関しては以下のような形で日々改善を行っています。
毎月の提供コンテンツの整備
使い慣れたコミュニケーションツールによる居心地改善
スタートアップ写真企業の裏側を見れる
こんな感じで毎日のように改善しています。ここまでいくと1人の副業レベルで出来ないことはよく分かりますよね。
コミュニティには色々な人がいることを認識する
コミュニティには積極的にコミットする人もいれば、ただ傍観していたい人がいます。多くのコミュニティの場合、チャンスの設計が微妙にわかりづらくなっています。
意外と300人程度のコミュニティでも出てくるニーズというものは幅広く1つのコンテンツで満足させられるのって多くて20人くらいだと考えています。もっとも抽象度を上げたものであれば、もっと多くの人に刺さると思いますが、満足度は下がります。
例えば、自分たちの友達を見渡してもいろんな趣味や仕事をもった人がいますよね。その友達を喜ばすのって友達ひとりひとりによって違うと思います。コミュニティの場合も同じで、ある一定の共通項をもったセグメントを考えてコンテンツ作成をしなければならない。しかも赤の他人なので友達よりも遥かにニーズも信頼もないのでかなり難しい部分です。
人が増えないことが嘆くのではなく、自分がコミュニティメンバーのニーズを満たすことが出来ているのかを考えてみてほしいです。
収益を考えたら儲からない
月額制のサブスクビジネスだから儲かるんでしょ?って思われがちですが、オンラインサロンの収益なんて結局微々たるものです。
現在のDopeZineLabの会員数はだいたい300人近くいますが、収益的には40万円にも達しません。これが個人レベルであれば良いのかも知れませんが、一人で運営するには業務内容が多すぎます。結局は外注をして業務を回していかないといけないのが現実です。
そうなるとコミュニティを維持する内部の業務とメンバーとして参加してもらうための外部の業務に追われ、経費がかかっていくことになるのです。
現実的に収支を考えると、片手間でオンラインサロンを運営して儲けようとう考え方はナンセンスになります。そういった意味でも継続させるためには別のモチベーションが必要になります。
DopeZineの場合は、とにかく面白いものを作りたいというモチベーションがあり、収益よりも様々なスキルや経験、熱意をもったメンバーが集まっています。
会社員といった形ではなく、よりモチベーションの部分で繋がっていることがあり、面白いものを作ることがなによりのコンテンツになっています。
人を集めて金を稼ぐのではなく、なんのために人を集めるのか、集まるのかを掘り下げていくのがコミュニティ運営者には求められています。
コミュニティの最終形はプラットフォーム
今はTwitterやClubHouseもあるし、人がたまれるサービスが多くあります。しかし、オープンなものだと雑音が多い。オンラインコミュニティではそういったものが無い。オリエンタルラジオの中田さんがNewsPicksで言ってた「新宿御苑理論」です。
少しのお金を払うことで、整備された公園で楽しむことが出来る。自分のやることに集中できるわけです。コアワーキングスペースや会員制のバーとかも近い感覚かも知れません。
自分のやりたいことをやるプラットフォームとして活用するのが一番コミュニティの活用方法としては良いのではと考えています。
モチベーションの話につながるのですが、コンテンツも人も質が高いとどんどん面白いものが出来てきます。「全体は部分の総和に勝る」というアリストテレスが表現したものがあります。様々な人が集まることで、一人一人の力を足した以上のモノを生み出せるということです。
コミュニティの強みというのはここの部分に現れていて、ただ1神教型のコミュニティよりもプラットフォームとしてメンバー同士(運営もメンバーとして)が干渉し合うコミュニティが理想だと考えています。
この話自体は正直綺麗事にはなります。その裏では運営がそれを実現できるように泥臭い作業や管理をしていくことは必須です。ここを怠る運営者が多いのかなと考えていて、コミット率が悪いコミュニティはここに問題があるのではないかと考えています。
無料と有料の違い
よく無料のオンラインサロンとかコミュニティがありますけど、無料と有料だと全く別物だと考えています。
無料のオンラインサロンは誰でも手軽に入ってこれますし、なにもしなくても損はしないので、そもそもメンバーがなにもしません。ただ無料のオンラインサロンで動くこともあるのですが、それは始めてから2ヶ月までです。それ以降できちんと管理できるものではなく、いままで見てきたものでも無料でがっつりと続いているものはほぼ見たことがないです。
例外として無料で続いているものは、後にキャッシュポイントを作っているコミュニティですね。無料の中で課金要素があるパターン。スマホのアプリと同じで無料でここまでやるけど、それ以降の高品質なコンテンツは有料ですよパターンです。これも有料オンラインサロンと似たようなものですが、多くの見込み客を無料で抱えられるメリットはあります。
有料オンラインサロンと無料オンラインサロンの最大の違いは、入るときのモチベーションが違うことになります。やはり数千円って言ってもお金を払うことには躊躇してしまいます。特に日本人は形のないもの、デジタルコンテンツにお金を払うことにまだまだ戸惑いを感じる人は少なくないです。
そんな心情を乗り越えて、オンラインサロンに入るということはなにかしらの目的や好奇心から入ってきてくれるんです。そんな人たちに下手なものは出せないので有料オンラインサロンのオーナーは責任をもってコンテンツ作成やメンバーマネジメントを出来ます。その結果、コミュニティ内の情報やスキルアップの品質はどんどん向上していくことに繋がります。
無料ではやはり責任が伴わないので、だいたいがめんどくさいで辞めてしまいますが、有料の場合は相応以上の責任を持ちながら活動することが出来ます。
副業レベルでやれるものではない
有料オンラインサロンで1000人を超えているところは日本全体で20個くらいです。去年や一昨年に比べたら増えてはいるもののまだまだ少ないです。
DopeZineLabでもかなりコミットはしたものの1年間で300人弱です。他の写真系のオンラインサロンを見ても1000はおろか、500まで届いているところはありません。
副業レベルでいっちょ収益安定させようみたいなことをしても、逆に労力だけ掛かって、実際は普通に案件取って仕事したほうが早いことが多いです。よく本業が不安定だからオンラインサロンの月額課金でなんとかしようと思い立つ人が多いのですが、それならコンビニバイトをしたほうがはるかに稼げますね。(楽しいけど、1人だとかなり厳しい)
やるなら本腰を入れて、本業以上にコミットしていくことをおすすめします。
オンラインサロンのシステムはめんどくさい
オンラインサロンでは決済とランディングページを代行してくれるサービスは多くあります。CampFireやDMMなどなど。しかし、どういうコンテンツを作っていくかや、コミュニケーションツールをどうするか、入会退会処理の整備などは整っていません。
結局は自分で手作業でやるか、システム化しないといけません。DopeZineの場合だと私自身がエンジニアなのでそこらへんの処理は自動化しているのですが、システムに明るくない人だとかなりの手間になるなとは思います。
自由なビジネスモデルゆえの課題というところですね。もしオンラインサロンを開きたいと考えている人は私に連絡していただければ、オンラインサロンシステム開発の相談は乗りますので是非ご相談ください。
正直自分がエンジニアでなければ多分続けていなかったとも考えるところだと思います。
最後に
1年間オンラインサロンを続けてきて、もっと多くの悩みや課題、成功及び失敗談はあるのですが、是非DopeZineLabに参加にして体験してみてほしいです。
オンラインサロンのコンテンツ設計や運用についてはかなりきちんとやっている方だと自負しているので、コンサルまでいかなくてもご相談は承ります。
オンラインサロンという運営し続けても分からないものではありますが、人人とが繋がったり、切磋琢磨していく様子はとても面白くも感じます。
自分が管理していない部分でも企画が始まったり、スキルを教え合ったりするのがクローズドコミュニティの醍醐味だなと。
オンライン写真コミュニティ「DopeZineLab」の詳細は以下からご覧いただけますのでご覧ください。
オンラインコミュニティ運営における相談、コンサルティング、システム開発をご希望の方は以下のメールアドレスまでご連絡ください。
Mail: shun.manjome@dopezine.co.jp
ではまた。
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