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中江広踏の旅の記録
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#ソウル

10年ぶりのソウル(4)

ソウルあれこれ  最後は、これまで触れなかった、今回のソウルでの体験をいくつか思いつくままにご紹介しようと思います。まずは教保文庫。ソウルに行くと私たちが必ず訪れる、韓国を代表する書店である教保文庫ですが、今回は光化門の近くまで行ったついでに、旅の最終日にやっと入ることができました。あまり時間がなかったので、じっくり店内を見て回ることはできませんでしたが、村上春樹コーナーがあったのが目についたので写真に収めてきました。もう何十年も前から、韓国でも村上春樹は大人気で何作もがベ

10年ぶりのソウル(3)

 ヒュンダイソウルと世宗大路  ソウルの旅4日目には、これは家内の希望でしたが、汝矣島(ヨイド)に新しく誕生した現代百貨店の新店舗「ヒュンダイソウル」を見物し、最終日は、帰りの飛行機が夕方出発なので午前中に、かつて何度も訪れたことのある懐かしい清渓川から世宗大路まで歩きました。   汝矣島は、かつて黄金色に輝く韓国初の超高層ビル「63ビル」の展望フロアに上がったり、国会議事堂近くの川岸で満開の桜並木を見物したりした思い出の場所です。今では63ビルを越える高層ビルが林立する

10年ぶりのソウル(2)

ソウルスカイとピョルマダン図書館  ソウルの旅3日目は、主に江南(カンナム)を歩きました。今回の旅行で私が特に見たかったモノがあるからです。ソウルの流行の中心が漢江の南、つまりカンナム地区に移ってからずいぶん経ちますが、私たちは年齢のせいもあるのか、今までのソウル旅行では、キラキラしたカンナムとはあまり縁がありませんでした。今回も私たちはカンナムの洒落たショッピング・ストリートなどを目指したわけではありません。建築ファンである私がめざしたのは、5年前に蚕室(チャムシル)に完

10年ぶりのソウル(1)

WOWPASSと青瓦台  司馬遼太郎の影響で学生時代から韓国に興味を持っていた私が家内と二人で30数年前に初めて実際の韓国の土を踏んで以来、ソウルに来たのは今回が8回目、「冬ソナ」以来の韓流ファンである家内はその倍くらいは来ているソウルですが、なんと前回から10年も間があいてしまいました。たとえば東京がそうであるように、10年も経てば大都市の様子はずいぶん変わっているはずです。今回はそんなソウルの変貌ぶりを確かめるための旅でした。8月の終わりから9月の初旬にかけて、私たち夫

韓国の旅  #14

ソウルから仁川へ 2014年  2014年には、ソウルと仁川(インチョン)に行った。ソウルは約1年8ヶ月ぶり、仁川は、空港以外では、初めての訪問だった。当時、しばらくソウルに行っていなかった間に、韓国は朴槿恵政権となり、安倍政権との間で、日韓関係は最悪の状態に陥っていた。もう、日本における韓流ブームは過去のものとなり、韓国を訪れる日本人観光客は激減、それに代わって、中国人旅行者が急増していた。私たちも、ソウル滞在中に多くの中国人の団体と遭遇した。ちょっと垢抜けない、短パン姿

韓国の旅 #1

旧朝鮮総督府 1993年   今月(2020年9月)、韓国に関する新書を2冊読んだ。黒田勝弘さんの「反日VS.反韓」と春木育美さんの「韓国社会の現在」。黒田さんは、もう在韓40年になるそうだ。現在の肩書きは、サンケイ新聞のソウル駐在客員論説委員。この人の著書は数十年前から愛読している。やはり、韓国を内側から長年観察してきた人の文章は説得力がある。でも、書いている内容は、最近数多い、「嫌韓商売」人たちやネトウヨとあまり違わない。でも、黒田さんは、「妄言記者」などと攻撃されなが