人の黒歴史を掘り返す話※微下ネタ

中高生の時の最悪な思い出

誰しもが思い出したく無いことってありますよね。
もちろん僕もあります。

高校生の卒業式後、当時好きだった女の子にラブレターを7枚にも渡って書き綴った上にそれを本人を呼び出して朗読、そして、フられるのが怖すぎて返事は要りません、と言い去るという。陰キャの極みを体現してしまった黒歴史。

相手からしたら地獄の気まずさです。ちなみにその女の子にはビビって一切近づけず、卒業まで敬語でした。

彼女はあのラブレター、ちゃんと焼却処分してくれているのでしょうか。あのラブレターをこの世から回収出来るのであれば、7万2000円までは出すことでしょう。この世に存在してはいけない、特級呪物です。特急呪物がわからない陽キャはこれ以上読み進めないでください。

そんな特急呪物の産みの親の僕ですが、今日はそんなことはそっちのけで、人の黒歴史を掘り返していこうと思います。

伝説のバンド「すかんち」の話

僕が通う高校の友達に、クマダという漢がいました。
クマダはムッツリスケベな僕と対照的なオープンスケベで、なんかいつもエロいことを言ってみんなを笑わせていました。

今ふと思い出したのですが、クマダが中学校の時、友達のおちんちんに出来たデキモノをカッターで切り落としたみたいな話をしていたと思います。今思うと正気の沙汰じゃ無いですね、友達になりたく無いです。

そのクマダの狂気の地元のメンバーで構成されていた伝説のバンドがすかんちでした。すかんちという名前は、逆から読むとチンカスという、小学校2年生みたいな理由で名付けられたバンドでした。

僕がなぜすかんちの話を思い出したかというと、当時すかんちの歌を聞いた高校2年生16歳から、32歳の今の今まで、歌詞を覚えていたからです。

西野○ナとか、加○ミリヤのような恋愛悲しいぴえんみたいな、一瞬で忘れるような美しい歌詞ではなく、頭の奥底に深く根を張り、16年僕の中に生き続ける歌詞なのです。

もうすかんちの事を覚えてる人はいないことでしょう、僕も数年忘れていました。もしかするとバンドメンバーたちも、ここ数年思い出していない可能性もあります。16年前ですからね。

僕も2番以降の正確な歌詞は覚えてないのですが、16年僕の頭に残り続ける歌詞をここに記し、一生消えないデジタルタトゥーとして、残していこうと思います。

いつも頑張れるようにした、その気持ち空に投げ合った1番好きな3月の日の夜。
太陽の光を背で浴びて僕は、何を思うかなぜだか泣いた。虹の橋を渡る君を見て夢の中へ、夢の中へ。
いつまでも、いつまでも、いつまでもOh pink is so love.

by すかんち

これが僕が覚えてる1番のサビまでの歌詞です。解説していきましょう。

いつも頑張れるようにした。その気持ち空に投げ合った1番好きな3月の日の夜。

冒頭痺れませんか?「いつも頑張れるようにした」。まず日本語が狂っています。外国人が書いた日本語の歌詞レベルの文法ミスです。自分のことを頑張れるようにした、なんてだれもいいません。でもこのキャッチーな出だしが僕の心を掴んで離しませんでした。

薄っぺらい歌詞書いてる人が万が一見てるなら、まずはいつも頑張れるようにしたほうがいいですよ。これくらいの文法ミス、パンチがあって素敵です。共感は誰からもされないと思います。

そしてその後に続く、その気持ち空に投げ合った1番好きな3月の日の夜。

何を言ってるのでしょうか?

本当に意味がわかりません。自分を頑張れるようにし、その気持ちを空に投げ合う、いや誰と!気持ちを投げ合うってなんやねん。
畳み掛けるように、何の関係もない、1番好きな3月の日の夜。1番好きな3月の日と言ってるのに、明確な日付がどこにも出てきません。素敵すぎる。

続いて2段楽目の歌詞。

太陽の光を背で浴びて僕は、何を思うかなぜだか泣いた。虹の橋を渡る君を見て虹の中へ、夢の中へ。

1段楽目の3月の日の夜を無視して、太陽の光を背で浴びちゃってます。
からのいきなり泣き出してます。

想像してください。自分を頑張れるようにし、その気持ちを投げ合った男が、日中、光を浴びて泣いてます。ただの不審者です。

そして更に更に!気持ちを投げ合った人間かはわかりませんが、虹の橋を渡る輩が出てきました。こわ。そして出てきて2秒で本人は眠りについてます。

話の怒涛の展開、半端なく無いですが。1秒前に言ったこと、全て無視出来るこの感性、今の音楽業界の人、持ってますか。

自分を頑張れるようにし、その気持ちを投げ合った男が、日中、光を浴びて泣いて寝てます。最高です。メンヘラです。始祖のメンヘラかもしれません。

そしてサビ。

いつまでも、いつまでも、いつまでもOh pink is so love.

もう文句ないですよね。Pink is so love。

なんか洋楽かっこいいよな!英語入れようぜ!!よくわかんねえけど、入れとこ!Pink is so love。

そんな声が聞こえてきそうな1mmより浅い歌詞。10点満点中、100点です。

この歌を今思い出してるのは地球上に僕だけです。なんせ16年前のど田舎の偏差値35くらいのメンバーが作ったオリジナルの歌ですから。

でも忘れられないメロディと歌詞。書き起こしてみましたが、これは半端じゃない。いろんな書物も読み漁りましたが、そんなモノよりも脳が直接、「こっちが大事だ!」と情報の選択をしたからこそ、僕の頭の中には彼らの歌が残っていますからね。

誰にでも黒歴史はありますが、高校生の時の恥ずかしい思い出を、全く接点のない陰キャが思い出して、それをデジタルタトゥーとして書き綴ってるとは彼らも思わないでしょう。

皆さんにも黒歴史はありますか?その黒歴史、誰から思い出して、ひっそりと綴っているかもしれません。世界は美しい。

ご拝読、ありがとうございました。

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