見出し画像

空白の街

シャッターを閉めなければ
僕の果てしない胃袋の中
ブラックホールから何かが溢れ出す
真っ黒な液体が

シャッターを切らなければ
外の光を取り込めず
鏡の部屋の中
ただ反射するだけの世界

シャッターを開けなければ、生きられない。
だけど、僕は客商売が苦手だ。
何を売っているのかと聞かれて
嘘がばれてしまう

僕は空っぽの宇宙、
でも周りの目には
監視カメラに映っているようだ。
ヒソヒソと、人が遠ざかっていく

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?