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大人への憧れ

早く大人になりたかった幼少期、大人が使うもの、見るもの、身にまとうものが、兎に角キラキラ輝いて、妙に素敵に見えたことを思い出す。


そんな少女時代を経て、すっかり大人になった私はパンツ姿にスニーカー、メイクも最低限が今のスタンダード。幼少期の私が描いた大人とは随分とかけ離れた姿の大人になっている。

そんな私の娘も現在もっぱら『大人憧れ時代』を爆走中。時々私の滅多に履かないヒール靴を持ち出してその小さな脚を大すぎるブカブカのヒールにすっぽり入れて、一人鏡の前で何度も何度もポーズを撮る


『自分のヒールが欲しい!!』
そう何度もお願いしても一向に買ってもらえないので、娘はとうとう痺れを切らして自分で作るという力技に出た。


黒い紙をチョキチョキチョキチョキ…..
セロハンテープをペタペタペタペタ…..
 

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完成した黒のミュールは、私が思っていた以上の完成度の高さ。しかし、所詮色画用紙とセロハンテープでできたその仮モノは、かかとに力を入れたら一気にぐしゃりと壊れてしまう。。


ここは体力勝負!とばかりに自分のかかとを浮かせて、つま先だけでピン!と立ち、滑るように
ゆーっくりゆーっくりと前に進む。それでも直ぐにバランスを崩し、浮かしたカカトに力が入るとたちまちヒールはぐしゃりと潰れてしまう。


泣きべそをかきながら何度もセロハンテープで応急処置を施す。
そこまでして憧れる姿が娘の頭の中にはくっきりとある。



そんな娘がちょっとだけ羨ましく思う私。


あなたはどんな大人に憧れましたか?
そして今、どんな大人を生きていますか?

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