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ペナンとKL、あなたはどちら派?ーペナン人がKLで感じる戸惑いと教訓6つ

ペナンとKL(クアラルンプール)を比較する、freemalaysiaの面白い記事を見つけたのでご紹介します。

これは、ペナン出身者が仕事や進学でKLへ移動する際の、戸惑いと教訓6つを指摘したもの。移住先にKLかペナンかで迷う日本人にも参考になりますよ!

「ペナン人がクランバレーで学ぶ、6つの教訓」

ペナン人はこの小さな島が大好きです。豊かな歴史、食欲をそそる屋台、そして何よりも大切な家族がいます。しかし、ペナン人が慣れ親しんだ安全な地を離れ、仕事や学校のために賑やかで威圧的で騒々しいクランバレーに向かったらどうなるでしょう?ここでは、クランバレーへ移動する全てのペナン人へ、先人が苦労して学んだ6つの教訓をご紹介します。

(注:クランバレーとは首都KLとその一帯のエリアを指します)

1. どこもかしこも通行料がかかる

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(写真:Free Malaysia Today)

ペナン生活での恩恵の一つは、高速通行料の支払いが「ペナンブリッジを渡る時だけで良い」ということ。ペナンでは通行料なしで高速道路を自由に走ることができます。でもクランバレーでは、渋滞に巻き込まれるか、高速道路通行料に貴重なお金を支払うかのいずれかです。

KL中心部へ小旅行する?輝く料金所が両手を広げて歓迎するでしょう。
ペタリンジャヤに住みながらKL中心部で仕事する?新卒の給料の一部を高速料金に費やすことを覚悟してください。

もちろん、Wazeは有料道路の迷路を案内してくれますが、何㌔も蛇行するクランバレーの悪名高い渋滞に巻き込まれたい人はいないでしょう。貴重なガソリンを減らすのも理想的ではありません。

そうなんですよ。ペナン島は狭いので高速道路も少なく、マレー本州へ渡るペナンブリッジ(2本)以外は全て無料です。(但し、橋を渡った側のペナン州では、有料箇所がいくつかあります)そしてKL中心部の渋滞は地獄絵図...あれと比べたら、ペナンの学校送迎時の渋滞など可愛いものです。

2. ホッケンミーとプロウンミー

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(写真:Free Malaysia Today)

ハイ、これはややこしい問題です。ペナン人は、KLの「ホッケンミー」と「プロウンミー」について、長い議論が生じることを覚悟してください。

ペナンの「ホッケンミー」は、その美味しいスープでペナン人に愛されるローカルフードの一つです。しかしクランバレーでは、それは「プロウンミー」と呼ばれます。

東洋の真珠(注:ペナン島の別名)に行って、地元のおばちゃんにホッケンミーを頼めば、卵麺、春雨、エビ、もやし、固ゆで卵が乗った、甘く香り高いスープの心のこもったボウルが出てきます。

しかし、クランバレーでホッケンミーを注文すると、ラードで揚げられたカリカリの豚肉が乗り、濃厚なソースでコーティングされた太い麺の、罪深い一皿が出てきます。

実際、KLの人々はペナンのホッケンミーを「プロウンミー」と呼び、ペナン人の怒りを買っています。この論争は何十年も続いていますが、どちらの料理も同様に素晴らしいものです。

ホッケンミーというのは海老出汁の辛い麺で、KLでは名前が違うんですね。真剣にもめてるワケじゃなく、よくある「どっちがルーツか?」論争のようなものです(笑)ちなみにペナンで「カリーミー」と呼ばれる料理が、シンガポールへでは「ラクサ」になっています。ペナンのラクサは全く別物なので、面白いですね。

3. 頻繁な断水

クランバレーの人々で断水を知らない人はいません。断水は頻発するので、同僚が水を汲みに急いで帰宅するのを見ても、どうぞ心配しないでください。

早朝のシャワーが浴びれないことほどイライラすることはないので、次の断水のアナウンスには耳を澄ましておきましょう。

クランバレーの断水はよく聞きますね。自然に恵まれたペナンは水が豊富で、16世紀にはヨーロッパ人の水の補給地として重宝されていたそう。ちなみにペナンの水道料金は2ヶ月毎の請求でRM5.06(約125円)です。1ヶ月当り約63円!

4. どの高速道路を利用するか?

ペナンから来たばかりの人や、クランバレーの広大な高速道路を運転している人のために、街をナビゲートするのは笑い事ではありません。

WazeやGoogleマップを使ったとしても、間違った方向に曲がってしまう可能性は高く、軌道修正に30分もの時間を費やしてしまうこともあります。

あなたが必死に現在位置を把握しようと努力しても、ノロノロ運転をしていれば、イライラした後続ドライバーの猛烈なパッシングに冷や汗をかくこともあります。心の準備をしてください。

同僚は間違いなく「アクレーに乗って、そっちの方が速いよ」と言うでしょう。え?アクレーって何かって?あ、ここの高速道路にはニックネームがあるから覚えておいてね。

最も重要な命綱は、常にパワーバンクを携帯することです。もし携帯電話がつながらなくなるとWazeにアクセスできず、クランバレーのど真ん中で立ち往生し、自分がどこにいるのかどこに行けばいいのか途方に暮れてしまいます。苦い思い出しか残りません。

もう、わかりすぎる!今でこそWazeやGoogle mapなど「スマホの運転ナビAPP」が簡単に使えますが、私が来た当初はまだGarminのカーナビが主流で。

カーナビを忘れてKLへ行った時、高速出口で下り損ねて30km先までUターン地点へ進んだり。最近でも、APP上はOKなのに工事中で進めない道があったりしましたね。

5. ナシカンダーのプレートでRM12

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(写真:Free Malaysia Today)

クランバレーでは、ナシカンダーのプレートが無邪気に2倍の値段になっているので気を付けましょう。クランバレーには、魅力的なカフェや高級レストランがたくさんありますが、一日の終わりには、ペナンスタイルのナシカンダーのひと皿に勝るものはありませんね。

ホームシックになったペナン人は、近くのナシカンダーレストランで、鶏の唐揚げ、キャベツの炒め物、ライスのジューシーな一品を選びます。そして、レジの人は笑顔で、とてつもなく高額な12リンギット(約300円)を請求し、ペナン人は呆然とします。

ペナン人は皿に向かって静かに泣き、皮肉にもペナン・ナシカンダーの味とは比べ物にならない食事を終え(注:ペナンの方が格段に美味しい!)、次のペナン帰京まで二度と口にしないことを誓います。

そうそう、お給料日でもない限り、イカを注文することを夢見てはいけません。(注:魚介類は特に高額!)

個人的にこのパートが一番面白かった(笑)ペナン人のローカルフードにかける情熱と愛情は半端ないので、静かに泣く姿がありありと想像できますよ。余談ですが、ペナン島でもシーフードは意外と割高です。周囲を海に囲まれているけど、輸入魚も多いんですよね。

6. 法外な駐車場代金

クランバレーの駐車場料金はバカ高いですね。週末にバンサーに出かけると、最初の1時間だけでRM3(約75円)、その後30分ごとにRM2.5(62円)かかります。(注:ペナンでは1時間RM1=25円が主流)

でも週末の予定をキャンセルして布団に潜り込む前に、クランバレーに住む利点の一つを思い出してください。公共交通機関のネットワークが充実していることです。電車やバスを利用すれば、お財布が喜ぶこと間違いなしです。

1時間料金だけ見るとKLだって安いじゃん?と思うでしょうが、モールで映画見てご飯食べたら5〜6時間いることもザラなので、結構バカにできない金額です。
記事内の料金で5時間駐車の場合、KL:RM23、ペナン:RM5 なので、その差4倍以上!

いかがでしょう。もちろん日本への直行便や諸外国へのフライトが多いとか、物が揃っているとか、都会のKLならではの利点もあります。ただ以前はメリットだったそれらも、行き来が減ったりWHF(在宅勤務)やオンライン授業が増えたりで状況が変わると、それほど大きなメリットではなくなるかもしれませんね。

日本でもオフィスを引き払ったり、東京から地方へ住まいを移す人が増えているし、今後の移住先選択は学校や職場よりも「自分がどんなライフスタイルで暮らしたいか」が基準になると思います。

KL v.s ペナン、皆さんはどちら派?(注:他にもJBやイポーなど、人気の移住先はたくさんあります!)ペナンラバーの私は、この記事を読んでますます「住むならやっぱりペナンが良いなぁ」と思ったのでした(笑)



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