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自分の好きだった作品を振り返る(その2)~中学の頃

前回の続きです。今回は中学生時代。

小学生から引き続いて、高河ゆんさん、田村由美さん、CLAMPさんの単行本はすべて買ってました。雑誌は「Wings」を定期購読してました。

『幽遊白書』と出会う

文字通り中2の頃。きっかけは忘れてしまいましたが、アニメで『幽遊白書』を見て。ちょうど「暗黒武術会編」あたりだったかと思います。

最初に好きにきっかけは蔵馬ですね。蔵馬 vs 鴉編を見て「おおっ」となって、ビデオで録画し始めた。3、4話見た頃には、我慢できなくって単行本を大人買いしました…。そしてハマる…。

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私はアニメを見るまで『幽遊白書』の存在を全く知らなかったんですが、友達に「こんな面白いアニメがあって…」と話したら、「え、あんなに本が好きなのに、幽白を知らないの??」と逆に驚かれまして。

「週刊少年ジャンプ」は友達のお兄さんが買っていて、小学生の頃に読ませてもらったりしましたが、どうも合わなくて。男友達からも漫画を借りてましたが、『かってに改造』とか「週刊少年サンデー」系が多かったのです。

そして、うちの家族(父と兄)も、ジャンプを読まないのです。

そんな感じで、アニメをきっかけに『幽遊白書』と出会ったのでした。

『幽遊白書』の良さ

『幽遊白書』が好きになったきっかけは蔵馬と飛影でしたが、読んでいくと幽助や桑原くん、ぼたん、玄海師匠、戸愚呂兄…といった多彩なキャラクターに惹かれました。特に玄海と戸愚呂兄の関係性とか、「魔界の扉編」の仙水と樹の関係性の描き方が好きでした。骸のデザインが最高に好きだった…。かっこいい…。

『幽遊白書』漫画の最終回が訪れる時期まで、漫画を買い、アニメを録画し、ドラマCDやサントラも買って見てました。

作者の富樫さんは、『美少女戦士セーラームーン』の武内直子さんと結婚するのですが、これも嬉しかったなあ。

腐女子な世界や同人誌

『幽遊白書』では腐女腐女しい妄想をしたりもしてました。当時は腐女とか喪女といった言葉はなく、BL(ボーイズラブ)という言葉もなく、「やおい」と呼んでいましたが。

私が二次創作を知ったのは小2の時、帰省していた従兄が「アニパロコミックス」を借りたのがきっかけでした。従兄は5歳上かな?当時、中学生で『プロジェクトA子』とか『ミンキーモモ』の絵を描いてました。初めて会ったオタクは従兄ですね。

その後に書店で「メイドイン星矢」という、同人誌アンソロジーを間違って読んでしまって。小2の時期なんですけど、親に隠れてお年玉で1冊買って、夜中に隠れて読んでいたら視力が0.1にまで落ちたという笑い話…。

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高河ゆんさんにハマって「キャプテン翼」の同人の世界も知っていたので、『幽遊白書』を好きになったら、すぐに同人アンソロジーを探してましたね…。

『幽遊白書』で一躍有名になった同人作家、野火ノビタさんが好きでした。この方の漫画が面白くて、初めて読んだときはびっくりしたなあ。二次創作なのにオリジナルストーリーとして成立してるんですよ。絵も独特でした。良い意味で『幽遊白書』っぽくない、当時の同人ぽくなくて、異彩を放っていました。

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野火さんとか、高河ゆんさんといった同人作家の方々は、インタビューなどで自身の人生を明かすことも多くて。

ゆんさんは高校生の頃から同人作家として人気で、1年留年して、卒業後はそのままプロに。野火さんは、会社員として働いていたのに、『幽遊白書』にハマったのをきっかけに、会社を辞めて同人作家を始めたと描いていたような…。彼女はその後、『新世紀エヴァンゲリオン』の同人でもブレイクし、商業作家(榎本ナリコ)になります。

コミケの壁サークルは売上が1千万円を超えるのが当たり前、みたいな時代でしたしね。コミケについては、晴海時代の話の方がバブリーです…。御手洗直子さんが描いたこのコミックエッセイは最高だった…(これは最近の作品です。)

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島根の田舎に住んでいたので、即売会に行けたのは大学生になってからです。そしてコミケは、冬に1回した行ったことないです…。

『金の海、銀の大地』が好きになる

中学生、高校生の時期はマンガより小説にハマることが多かったです。『金の海、銀の大地』はその先駆けのような作品です。

小学生の頃から日本史オタクでしたが、神話の時代が終わった後の弥生・飛鳥・奈良あたりは全く興味が湧かなくて。歴史上の人物も少ないですし…。

『金の海、銀の大地』をきっかけに、この辺の時代にも興味が湧きました。

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主人公の真秀も、兄の真澄も、相手役の佐保彦も好きだったなあ…。ライトノベルにしては重厚感ただよう大河ドラマです。

「古代転生ファンタジー」と称され、第二部では転生した後のキャラクターたちが描かれるといった構想だったようですが、作者の氷室冴子さんが亡くなってしまったので、未完となってしまいました。残念。

その後、『なんて素敵にジャパネスク』もすべて読みました。ジャパネスクがきっかけで苦手だった平安時代も好きになり、神話~戦国時代までの歴史が好きになります。

中学生の私は氷室さんを知らなかったので、飯田晴子さんが描いた表紙を見て一目惚れして買ったのでした。

飯田晴子さん

飯田さんはイラストレーターとして活動していて、氷室さんが指名するような形で『金の海、銀の大地』の挿絵を担当したようです。1巻の表紙を描いた当時は、全くの無名でした。

飯田晴子さんのカラーイラストは独特なんですよね。↑ の絵も ↓ の絵も全て手塗り、手での彩色です。信じられます?

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この表紙のイラストメイキングが雑誌の記事になっていて読みましたが、背景(光の反射のような部分)は好きな形に冷凍したうどんを使いつつ、カラースプレーで彩色してました。すごいな~と思いながら読みました。

CGに見えるけど、実は手塗りのイラスト

話がズレますが。

現代の感覚だとCG彩色が普通ですが、90年代に描かれたイラストの多くは手塗りです。当時はパソコンで彩色する人、ほとんどいなかったんで…。(パソコンの能力の問題でもある。)

例えばこちらは高河ゆんさんの絵ですが、カラートーン・オーバレイでの着彩です。当時はカラーフィルムのようなスクリーントーンがあったんですよ。

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少女漫画界隈で言うと、最初にCG彩色を取り入れたのは山田南平さんの筈です。ちっさい画像しかないけど ↓ この辺が最初。95年ですね。Macで彩色しているはずです。

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山田さんがあとがきで「CG使うと、パソコンに詳しい人から色々言われるのが面倒」みたいなことを書いていたと記憶しております。

破妖の剣(前田珠子)

話を戻して。これも小説です。ファンタジーですね。

前田珠子さんの小説が好きで、全部買って読んでいました。最初に買ったのは別の作品だと思いますが、『破妖の剣』が一番好きでしたね。厦門潤さんのイラストも良くて。ラエスリールと闇主という男女の、バディっぽい関係性も良かった。

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『破妖の剣』は高校卒業までは追っていたのですが、大学に入ってからは読まなくなりました。私は大学入学時にオタクな自分を1回捨てているので、大学入学を機に色々な作品を読まなくなっています。

ちょっと前に、「コバルト文庫の紙版が出なくなる」…といったニュースを見た時、なんとなくAmazonで検索したら、最近になって完結したと知って。20年以上も続いていたのか…。終わらせたのがすごいなあ…。

宮沢賢治にハマる

きっかけは長野まゆみさんだったと思いますが、『銀河鉄道の夜』を読んで、その世界にハマりました。…といっても、賢治の作品で読んだものは「やまなし」「よだかの星」「永訣の朝」「注文の多い料理店」とか、ごく少数です。

2017年に米津玄師さんにハマったんですが、米津さんは賢治の詩が好きらしくて、暗唱までできるという…。嬉しかったです。

壊れた腕輪(ル・グウィン)

「ゲド戦記」の2巻です。中学校の図書館で「なにか面白い本がないか…」と探していたら見つけた本。2巻だけしかなかった。画像は文庫版ですが、ハードカバー本を読みました。

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「ゲド戦記」は35歳くらい?だいぶ後になって全巻読みましたが、2巻は中学時代に読んでいるせいか、より面白く感じました。

高校生の時、荻原規子さんの小説にハマるんですが、荻原さんもル・グウィンが好きで驚いた記憶が…。

中学時代の私

振り返ると、心底ハマったと思える漫画は『幽遊白書』だけかな。

友達と貸し借りしたりもして、小説も漫画もたくさん読んでいたんですが、中学時代は部活動、剣道が面白くて。剣道に一番時間を費やしたような気がします。

毎日の部活以外に、スポーツ少年団にも通っていました。最初はいやいやだったし、面倒くさくはあったんだけど、3年生の頃は剣道をするのが楽しかった。

先生も良い方だったし、保護者の皆さんも協力的な方が多くて。送り迎えをしてもらったり、防具を運んでもらったり。ありがたかったなあ。

3年生の時、県大会(インターハイ)団体戦で3位になりました。県大会に出場しても、1回戦敗退ばかりだった学校による快挙でした。

そこから25年が経ちますが、我が母校は現在、剣道の強豪校になっているようでして。実家に帰省した際に学校の前を通ると、私の同級生や後輩の子どもかな?(苗字が同じ)て子の名前が「県大会3位」「全国大会出場」などの結果と共に横断幕などに書かれています。

転換点だったのかな?

最近、考えていて気付いたんですが、私たちが団体で3位に入賞したことが、母校が強豪校となる上での転換点だったような気がしています。

私が1年生の時、剣道の指導ができる先生が着任して。先生の言うとおりに練習して、休みの日に他校に練習試合に行って。先生同士が仲良かったので、高校に行って高校生と練習したりもしてました。今までと全く違う練習をしてました。

先生と共に歩んだ3年間に対して、県大会3位という「結果」を出したことは、意外と大きいことだったのかも知れないなあと。女子部が3位に入賞したことで、先生の指導を信じられるようになったり、「自分たちでも、勝てる」…みたいな、気持ちの変化があったんじゃないかと思います。

意外と、こういう気持ちの部分が結果に繋がるのかな?…と思ったりします。

まとめ

中学時代は剣道と『幽遊白書』に明け暮れた感じです。

これ以外にも印象に残っている漫画もあるんですが、友達に借りた漫画が多いですね。別に「友達編」とかも書こうかな、と思っています。

続きはまた明日。


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