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【ふたつめの人生】自分次第でいくつもの人生を生きられる時代(家族編)

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家族・親子の未来

早すぎる子ども時代の終わり

近年、子供のための起業塾が人気です。

このシリーズでも触れてきましたが、"複業"を推進する企業が少しずつ増え働き方が変わってきています。
時代の変化を感じ取った親が、子供の起業家マインドを育てたいと、起業塾に通わせたり、起業に協力したりする例が出てきています。

実際に世界では、アプリを自ら開発して会社を起こし何万ドルも売り上げる中高生も出てきています。
さらに若い年齢では、おもちゃレビュー動画が人気の8歳Youtuberが、おもちゃメーカーからスポンサーをうけ大人顔負けに稼いでいます。

日本にも中学2年生で起業した女子が話題になりました
他には「子どもの投資教育・投資体験プロジェクト」という子供の投資を支援するプロジェクトなどが登場しています。

起業まではしなくとも、小学生のうちから親の同意の下、メルカリでお小遣い稼ぎするなど、お金の稼ぎ方や投資について子どもに学ばせる動きが盛んになってきています。
一昔前の「お金は大人が稼ぐものであり、子どもはお金から遠ざけるべき」という考えが変わってきているようです。
5年後には、幼いうちから経済を実践的に学ばせる事が普通になるかもしれません。

すでに10代の子どもたちはSNSで複数のアカウントを使い分けていますが、自分で稼ぐ方法を身に付ければ、

誰かの”子ども”としての顔や仲良しグループ内の友達の顔だけでなく、プロゲーマーの顔、アプリ会社の社長の顔、人気Youtuberの顔など、

うまく複数の顔を使い分けて生活していくのではないでしょうか。

作中の、賢人君は子育てロボットと教育AIという育児のプロに育てられました。
会社経営時には、生みの親よりも経営のプロのメンター(仕事や人生の指導者・支援者)を欲しています。
賢人君にとって、お金を稼ぐことは最初ゲーム感覚だったかもしれませんが、自発的な学びとなり、親の知らぬ間に自立・自律心が育っていました。
少子高齢大国・日本では、子どもたちが早く大人になる事(=ここでは自立した経済活動を行うようになる事)は歓迎と言わざるを得ません。

まさに日本経済の救世主候補として、理想の子ども像が賢人君です。

そして私は、理想の子ども像である賢人君を喜んで送り出すのが、本来的に理想の母親像だと考えています。

賢人君のお母さんはといえば、一見日本の伝統的な家族観における良妻賢母からは外れているように見えます。
小さい頃から子どもと一定の距離を持ち、子育てのプロにお願いした事によって賢人君は早くから自分の力を発揮できた可能性が高く、賢人君のお母さんは子育てしない子育てに成功したと言えるでしょう。

しかし、賢人君の仕事に強くコミットする内に、良い距離感がわからなくなってしまったのかもしれません。
執着や期待が沸いてしまい、巣立とうとする息子と複雑な気持ちで別れてしまいます。

理想の子どもと母親とは何かを再度考えさせられる場面です。
ただの出資者だと言い放つ賢人君に「そりゃそうだよね」と共感しながら「それはひどい」と思ってしまった私も、伝統的な親子像にとらわれているかもしれません。

とらわれていることがわかりながらもなお、賢人君がいつかお母さんに会いに来てくれるといいなと思っています。

原案・解説文章:未来予報株式会社(@miraiyoho
シナリオ:茶谷葉(@tyatani_you
作画:大野そら(@sorasorarian
編集:伊勢村幸樹 井田峻平(@ida_pei

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