闇呼ぶ声のするほうへ(長編小説)【第3章・その目が私を呼んでいる】
闇呼ぶ声のするほうへ
【第3章・その目が私を呼んでいる】
(20018字)
<1>密室からの脱出と目撃者、彼らの呼ぶ声のこと
(6776字)
私、御崎真緒子が佐倉玲花へ初めて出した手紙は、ひどく色気のないものになってしまった。
大学のレポート提出にも使用するワープロ(文字入力しかできないプリンター付きノートパソコンもどき、で通じるだろうか)の練習も兼ねて、書きはじめたら止まらなくなって。
書き上げて、海藤さんに封筒を頼んだら、「提出用のレポートでしたら、