見出し画像

視野が広い人間がいるってマジ? #バスケコラム

マジじゃないでしょ。(マジレス)
ごく一部の例外を除くのと、多分僅かな1%2%の見える範囲の差以外で、人間の視野の広さなんか変わらないんじゃないの?
調べてなんかいないけれど、きっとそう。

じゃあスポーツにおける視野が広いってなんなん?
という話をしたい
お付き合いください

「アオアシ」の主人公アシトはコート全体を把握し、誰がどこに動けば最高のプレーが出来るかをプレー中に考えるようになる。
これは漫画チックで少し人間離れした能力だけれど、主人公の能力を視野の広さにするという考えは面白いと思った。そして、主人公をサッカーのポジションで言えばサイドバック(ディフェンダー)にしており、サッカーを知らないけど成程と納得した。
要するに、広い視野を持つ選手がコート全体を見ることができるポジションにいることで、その選手はパスとDFにより最も活躍できるということ。
アオアシを読めば、サッカーにおける視野の広さの重要性を少しは認識できることだろう。

アオアシ 1巻

ここまでは例え話なので、本題に移ろう

私の専門はバスケなので、バスケにおける視野の広さについての考えを述べていく

バスケにおいても視野の広さはとても重要だと考える。NBAで視野が広い選手といえば、
スティーブ・ナッシュ
クリス・ポール
トニー・パーカー
とか、少し古いけど。。
そこにそんな綺麗にパス出す!?って人たち

こういう選手が一人ガードにいるだけで、チームは大きく変わってくる。日本だったら河村勇輝とか。

そもそも視野が広いってなに?

冒頭で述べた通り、人間の視界なんて大体みんな同じだが、スポーツにおいて視野が広いと称される人間がいるのは確かだ。
ではバスケにおける視野が広いとは、
見えてる見えていないに関わらず、意識するポイントを多く持ち、コート全体もしくは一部分をある程度先読みすることができる
ということだと私は考える

キーワードは意識するポイント先読み

視野が広い人の考え、感覚

結局は頭の使い方なんだよ、という話。
例えば、ドライブして自分のシュートしか考えてない人は、当然パスが出せない。
これはパスを意識していないから、という超単純な理由である。
では、意識するポイントをパスに持つとどうだろう、シュートorパスという選択肢が増えることになる。
だけどこれだけでは、パスはきっと出せない。

ならば次に意識を置かなくてはいけないポイントは、味方の位置
これで味方がどこにいるかという情報を持ったことで、ようやくパスができそうだ。
しかし、まだ見落としていることがある。

さらに意識するポイントは、
敵ディフェンスの位置である。
パスを通すためには、味方だけ意識していてもダメで、敵ディフェンスにパスカットされるかもしれないということを考えなくてはならない。
ディフェンスの手が届かないところにドンピシャでパスができれば、アシストになる。

さらにさらに意識することは
ディフェンスの目線
ディフェンスが見ていないところにパスを出せれば、ほぼフリーでパスが通る。
例えば、自分のマークマンだけ見て、ボールを見ていないディフェンスはほぼ100%パスに反応してカットすることはできない。

これらの意識するポイントを持ってプレーすれば、アシストパスができそうである。
それなりに。

さらに視野が広いというような選手になるためには、先読みが必要である。

残念ながらさっきまでの意識するポイントを持ったところで、バスケのドライブ中に全部を見る余裕なんてあるわけがないのだ。正面のゴールを見ないとシュートは入らないからね。

そこで必要なのが先読みをする頭。
味方が1秒後にどのように動いているのか、
ディフェンスは1秒後どう動くのか、
これを予想してプレーしなければ行き当たりばったりのクソプレイヤーになってしまう。

ここで視野が広いとは何か?に戻るが、
見えてる見えていないに関わらず、意識するポイントを多く持ち、コート全体もしくは一部分をある程度先読みすることができる
とした。

見えてる見えていないに関わらず、というのはこの先読みの部分にかかってくる。
つまり、先読みがその瞬間に完璧にできれば、味方やディフェンスが見えていなくても、ノールックでパスができてしまうということだ。
見えていないけどナイスアシストができるレベルになってはじめて視野が広いと言えるのではないだろうか。

では、これら全てを複合すると、
ドライブや1on1をする前に味方と敵の位置を確認し、意識するポイントに入れた上で、ドライブや1on1を開始し、意識したプレイヤーの動きを先読みして、(ノールックで)パスが出せれば良い
ということになる。

これが視野が広いガードの考え、感覚なのだ。


視野が広い選手になるためには

手っ取り早くそんな選手になることは不可能である。なぜなら、必要なことは意識と先読みだから。

しかし、実際にそれらを実行するために必要なスキルと意識づけはあるので、それを紹介する。

まず、コート全体を見ること
ドリブルをつきながら、ボールを見ていたり、自分についているマークマンだけ見てたんじゃ無理だよね。ドリブルつきながら、顔を上げて、味方と敵の位置を把握する能力は必要。
つまりハンドリング技術

矛盾するようだが、ハンドリングが必要ない時もある。しかも、ハンドリングよりももっと大事なことだ。
それは、ボールを受け取る前に敵味方の位置を把握することである。

例えば、ディフェンスリバウンドをとったビッグマンからボールをレシーブする前に、味方が一番前に走っているのを確認していれば、ロングパスを出すことができる。
この時は意識するポイント速攻遠いところ先頭を走っている人に置いていることになる。

バスケはコンマ何秒の競争の世界なので、ボールを受け取ってから周りを見たのでは遅い。
だからあらかじめ周りを見ておくことが視野を広げたい人にとっては一番大事である。


また、先読みの話を深掘りすると、
チームの約束事信頼関係に行き着く。

バスケはチームスポーツだから味方の動きがないとそもそもアシストが成立しない。
味方が次にどのように動くかということは、それぞれの人やチームによって若干異なるだろう。
なので、チームの約束事があれば、味方の動きは予想しやすい。

例えば、ドライブに対するインサイドの合わせの動き、シューターがコーナーに移動する動きなど。これらがチームとして決まっていて完璧に動いていれば、もはや味方を一切見る必要がない。極端な話、もしいて欲しい場所に味方がいなかったら、その味方が悪いことになる。

つまり、チームの約束事で動きが決まっていれば、先読みはかなり楽になるのだ。
ここで意識するポイントはチームの動きになる。

次に信頼関係とは、味方同士の個々人の考えによるものである。
どんな状況でもアシストが出せるガードであると味方から信頼されていれば、そのガードに合わせて周りがフリーになる動きをしてくれるだろう。
逆も然りである。
どんな状況でもゴールに向かう動きやフリーになる動きをしてくれる味方がいれば、その味方を信頼して先読みのパスを出すことができる。

全く知らん人とバスケをすることになっても、その人がある程度のバスケ経験があるならば、このように動くだろうなという先読みも信頼である。

しかし、信頼による先読みは必ずしも成功しない。
あひるの空のPG千秋が誰もいないところにパスを出すというシーンがある。
これは分かりやすい先読みの失敗シーンだが、優秀なガードは常にこういったことを行っているというのが示されている。

あひるの空 9巻


結論

バスケにおいて視野が広い選手になりたければ、
周りを見まくり、地道に練習で意識を増やしていき、先読みをガンガンしていくことが大事!
そして、最終的に無意識にできるレベルまで持っていく。

これを読めば視野が広くなること間違いなし!
(言うの遅い)

ここまで読んでくれてありがとうございます

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?