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監督に必要な5つの能力 バスケコーチング#1

こんにちは。高校バスケの監督について振り返り、考える記事になります。前回の記事はこちら。

第一回は簡単に、高校バスケの監督を1年して分かった監督に必要な能力です。

【監督として必要な能力】

ざっくり5つの能力に分けます。

1.  分析力・課題発見力
練習中の選手や試合のビデオを見たときに、その選手は○○ができていない、とか、チーム全体として××が良くない、といったことを見つける力です。
例えば、簡単なことだと、
「君は左手のドリブルに自信がなくて、右にばかりドライブをしてしまう癖があるよ。」
「チームとして、戻りが遅い、スクリーンアウトができていない。」
っていうこと。
これを的確に見つけることが大事。選手一人一人にはその課題を示してあげること、チームとしての課題はどのように解決するか監督が頭を悩まさなければならないところ。これを基に練習メニューを作っていきます。

2.  伝える力・言語能力
練習メニューを作った後は、そのメニューのやり方・意味・ポイントを伝える必要がある。それを、選手たちに理解してもらうために必要なのが、この伝える力・言語能力です。
選手に考えて上手くなるように練習してもらうためには、この能力が必須。
簡単に言うと、
「この練習には○○のようなシチュエーションを想定していて、必要だから、××というポイントを意識して練習しよう。」ってこと。
この意識するポイントを伝えることがとても重要で、これがなければ選手の上達は確実に遅くなると考えている。この話は、また別の時にしたいです。
そして、これらをいかに選手に理解してもらうかがこの能力のキモになる。この力量の選手たちならこう言ったほうが伝わるだろうという言葉のチョイスに必要になるのが、言語能力。

3.  対応力
主にベンチワークや不測の出来事に対応できるかどうかという能力です。
公式戦のベンチでの監督としては、常に頭をフル回転させて、相手の戦術・局面に対応しなければならない。これは、場数がどうしても必要になると考えている。
また、チーム内の揉め事など、なにか思いもしなかったことが起きた時の対応力も必要となる。私の場合は、コロナ禍での練習制限に対する対応など。

4.  コミュニケーション能力
選手や周りの人とコミュニケーションをとる能力です。なので、これは伝える力とは、別物と考えてください。
良いチームをつくるためには、選手・コーチとのコミュニケーションは欠かせない。選手とあまり話さず、上から命令してるだけの監督は、時代遅れで無能であると思う。小さいチームであれば特に。
選手が何を考えているのか、何をしたいのか、何が分からなくて知りたいのか、それを理解するために必須の能力。

5.  技術・戦術理解
これは、もうシンプルに自分の持つバスケットの技術と自チームを勝たせるための戦術をどのくらい持っているか、というものです。
当然コーチングには、選手に教えてあげるだけの技術と知識を持っていなければいけないし、選手の力量に合わせた技術を提供しなければならない。
また、チームのOFをどのように考えるか、ゾーンブレイクの術を持っているか、などが必要になってくる。DFも同様である。(これは、ベンチワークの対応力ともかぶる部分があるが。) そして、それをどの程度の完成度ならば、実戦で使えるのかを把握しておく必要もある。


【自己評価】

これら5つの能力で自分を評価してみる。これは、あくまでも、自分の中の評価であって、他人の評価とは全くもって関係のないものである。チームを全国に導いているような偉大な監督とは比べないでほしいというお願いです。

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分析力・課題発見力は、それなりに自信がある。バスケを見る目はあるつもりだ。
しかし、細かい身体の使い方などのアドバイスには、あまり自信がない。

伝える力・言語能力は、良くやっていたと評価したい。ここに一番力を入れて練習に臨んでいたし、選手もそれによりかなりの成長を見せてくれたと感じでいる。
大事なのは、絶対に理解できるまでしつこく何度も言い、聞いてあげることだ。また、バスケ用語をしっかり使って覚えてもらうことも意識していた。

対応力に関しては、本当に自信がない。精一杯やったものの、頭の遅さは他の追随を許さないものがあると自負している。
実際に、大事な大会のベンチワークで何も対応策を出さずに負けてしまったことがあるので、大いに後悔の残るものとなっている。

コミュニケーション能力は、及第点であると思っている。自分が若いこともあって、高校生とのコミュニケーションですごく苦労したとは思っていない。軽い冗談も言える仲が築けていた。練習には、時にユーモアが必要。
特に、選手がなにを考えているのか知りたかったので、よく話を聞くようにしていた。ただ、やはり、コーチとの壁を作っている選手もいる。そういう選手と楽しく話すことは難しい。
また、私は人見知りのため他校の監督と仲良くなることは苦手だった。これは、やはりマイナスだと思う。

技術・戦術理解度は大したもんじゃないとちゃんと自覚している。自分自身めちゃくちゃ上手いプレイヤーって訳でもなく、まだまだ勉強不足。ゾーンブレイクの引き出しが少なくて、的確な指示が出せないことが多々ある。
しかし、実は、技術の部分は監督にはそんなに求められないと思う。肌でしっかり、バスケを理解していれば、自身がバスケが下手であっても全然やっていけます。

【まとめ】

監督に必要な能力は、
1.分析力・課題発見力 2.伝える力・言語能力
3.対応力 4.コミュニケーション能力 
5.技術・戦術理解

この5角形がMAXになると、ものすごく良い監督である。自分の中では、どれも必須で、1つでも欠けてはいけないと思っています。

私もまだまだ伸び代があるので、精進したいところですね。

コーチングに必要な能力に関しては、人それぞれ思うところがあると思います。私の見解が絶対ではないし、欠けている部分ももしかしたらあるかもしれないです。何かの参考になれば幸いです。


#バスケ #バスケットボール #高校バスケ #コーチング



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