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勝利の逆算スケジュール バスケコーチング#3

こんにちは。高校バスケの監督を振り返り、考える記事になります。前回の記事はこちら。

第三回は、年間スケジュールの考え方です。結構当たり前の話をするので、聞き流してくれて構わないです。タイトルはカッコ付けです、ごめんなさい。

ここまで、「部活とは何か」、「監督に必要な能力とは」、とやや概念的なものの話をしてきました。では、実際に監督として何をするのか、という話に入っていきたいと思います。


【目標に対して思うこと(県大会出場)】

前回の話の続きになるが、私のチームは目標を「県大会出場」と決めていた。

かつて、自分が高校生だった頃に自身も県大会を幾度か経験したことがあったので、そこが甘くない場所だという認識は強くあった。

よく分からない人のために補足する。都道府県によって異なると思うが、県大会に出場するためには、大会の予選でおよそ3回勝たなければ辿り着けない、と思ってほしい。3回勝つということは、全体の8分の1に入るということだ。くじ運にも左右されるが、上位12.5%に入ることは容易ではないと分かるだろう。

予選万年1回戦負けのようなチームがそこに辿り着くには、1年間での尋常でない成長を必要とする。


【どの大会で勝てば良いのか?】

県大会に繋がっている公式戦大会は1シーズンに3つある。秋の新人戦。春の関東予選。そして、IH予選。(2020ー21シーズンは例外的に、ウィンターカップ予選が開催された。)

私が監督となったシーズン始めの選手の実力を考えると、秋の新人戦、ウィンター予選で勝てるとは思っていなかった。
そもそも、練習を開始できたのが遅かったり、夏休みの練習がなくなったりと、3度勝てる力をつけるなど間に合うはずがない。まあ、勝てればラッキーくらいの気持ちだった。

ならば、当然、残った2つの大会で結果を出すしかないと考える。
シーズン終盤の関東予選、IH予選。

そこに照準を合わせて、事前にどのような練習をするのかを考えていく。


【大まかなスケジュールをたてる】

シーズン終盤の大会で勝つと決めたからには、そこで勝つための実力が選手に身についているよう逆算して、年間スケジュールを考える必要がある。

スケジュールはあくまで目安である。だが、なんのために、スケジュールを立てるのかというと、自分の中で指導の目標をハッキリとさせるためだ。
短期的な目標を持って、そこにある程度の答えが出れば、次のステップへと駒を進める。

また、練習の時間は有限で、何から何までやることはできないので、やることを決めておくことは重要になる。

実際、私が考えていたであろう、スケジュールを記す。記憶から呼び起こすので曖昧な部分もあると承知ください。また、かなり見辛くなってしまったけど、お許しを。


年間を通して アジリティ・フットワーク・シュート練・パスラン(スリーメン)・1線の強化・5on5


7月 基礎練(ハンドリング・ミート・突き出し・シュートフォーム)・チームDF(シェルドリル)
8月   基礎練(主にハンドリング強化)・チームDF・OF1on1
9月 OF1on1・チームOF(主にカッティング)・
速攻、アーリーOF・チームDF
10月 OF1on1・リバウンド強化・
速攻、アーリーOF・トランジション・
ピックの対処
11月 トランジション・オールコートマンツー・ピックの対処
12月 オールコートマンツー・
チームOF(モーションOF)・インサイド強化
1月 チームOF・インサイド強化・
リバウンド強化
2月 チームOF・2線の強化・ゾーン導入
3月 チームOF・ゾーン・ゾーンブレイク
4月 ゾーン・ゾーンブレイク

補足
ラントレはその時々で体力が課題だと感じた時に行う。筋トレは年間通して。
トランジションはオールコートの3on2や3on3などのこと。

実際は、練習が思ったようにできず、特に1〜3月は練習出来なかったので、色々と短縮しなければならないところが多かった。
さらに、これはあくまで目安で、早目に課題が解決することがあったし、新たな課題が出てくることもある。その時々に私がどのように考えていたかということまで、覚えているので、それも追々記していきたいと思う。

【まとめ】

どの大会でどの目標を達成するか決めておく。
その目標を達成するために逆算して、大まかな
スケジュールを考える

では、なぜ先に基礎練やチームDFをやらなければならないのか。どのようにして、課題や練習に優先順位をつけるのか、それに対する私の考えを書きたいと思います。
次回からようやく、バスケっぽくなってくるかもしれないです。

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