ビビリな保護犬に懐かれたい #4
3月から4月へ、月の数字が変わっただけなのに、やたら開放的な心持ちになるのは不思議なものです。季節や環境の変化が大きいからでしょうか。
我が家の保護犬こうた君も、春の風に誘われて外に出かけてくれるといいのですが、こちらはなかなかそう簡単にはいかないようです。
前回までの記事はこちら。
『外』に興味はあるらしい
前回は庭に出ただけで震えの止まらなかった情けない漢、こうた。
外への恐怖というよりも、未知の場所への恐怖が大きかったのかもしれません。
未だに庭に出るのは嫌がるようですが、外に興味がないわけではないらしいのです。窓を開けると、空気の流れを感じるのか匂いを嗅ぎに窓際へ。
そうそう、その調子その調子。
そのままお外に出てもいいんだよーという姉の内なる願い虚しく、程なくしてトットットッとリビングの方へとUターンしていきました。
思えば、家に来たときも最初の何ヶ月かは、リビングのある一角からは絶対に出てきませんでした。そこが安全な場所だと確信できるまで、時間がかかるのかもしれません。
引っ込み思案のガキ大将
外の世界には踏み出せないこうたですが、家の中ではだいぶ自由気まま、いや元気いっぱい、もといガキ大将へと順調に成長しています。
女性相手の方が警戒心が少ないようで、母親の次にわたしにもだいぶ慣れてきました。
(父よ、がんばれ)
以前は家にあがると「知らない人きた!」と言わんばかりに隅っこへと逃げられていましたが、今では「ああ何、また来たの」という反応をされるようになりました。いいんだか悪いんだか……。
手からおやつを食べたり、室内で追いかけっこをしたりもできるようになってきたので、”たまに来てやたらと自分を撫で回す人”くらいの認識はしてもらえているのかもしれません。
今日の進歩をひとつ挙げるとすれば、帰り際に玄関近くまで見送りに来てくれたことでしょうか。
まだちょっと遠いけれども……。
義実家で飼っている保護犬たちも、懐いてくれてはいても、あまり熱心に「どこ行くの!帰るの!?」という具合に飛びついてくることはないので、こういう距離感が案外普通なのかもしれません。
”こうたと二人で散歩に行く”という目標まではまだまだ遠いけど、二人の距離感は少し縮んだ気がした、うららかな午後でした。
おまけ。
ガキ大将なこうた。
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